第八話 発見――ジュエルシード
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「子供はいい子でって……言わなかったけか?」
「ジュエルシードをどうするつもりだ! ……それは危険なものなんだ」
アルフはやっぱり高町に会っていたらしい。
ユーノのその責任感はすごいと思うが……。
「わりぃけど、答える必要はないな。言えんのは、俺達にはこいつが必要ってことだけだ」
「そうそう、答える必要はないね。それに、アタシ親切に言ったよねぇ。いい子でないとガブッと行くよって」
そう言うと共に、アルフの姿が大型犬よりも一回り大きいぐらいの四本足の動物に変化する。
「……あれは人間じゃないのか?」
「やっぱり。……あいつはあの子の使い魔だ!」
「使い魔?」
高町達はアルフが純粋な人ではないことに驚いている。
確かに使い魔ってことを知っていた俺でも、最初はビックリしたもんなぁ……。
「そうさ、アタシはこの子に作ってもらった魔法生命。製作者の魔力で生きる代わりに、命と力のすべてを掛けて守ってあげるんだ」
「……そうか」
その言葉とともに佐倉が斬りかかってくる。その動きは速く、目で追うのもやっとのような動きではあるが……。
「別に、ついていけない訳じゃない」
「……!!」
前回にはなかったような明らかな驚き。自分の力に絶対的な自信があり、この距離なら防ぐことは出来ないと考えていたのだろう。
「おいおい。同じような事を何回も言わせんなよ。人の話はよく聞けなんざ、学校の最初に教えられることだろ?」
そう言いながら俺は佐倉との距離を一旦取る。
さて、格好つけて啖呵を切ったのはいいが、ここからどうするか……。
「アルフ。とりあえずあっちの二人を頼んだ」
「りょーかい。フェイトは先に戻ってて。すぐ追いつくから」
「分かった。でも二人とも、無理はしないでね」
テスタロッサの言葉に対し頷く俺たち。
アルフが高町たちの方へと跳びかかるとほぼ同時に、俺も佐倉の方へと走りだす。
さて、手伝っている身として最低限の仕事は完了させてもらいますか……。
ここでの戦闘で俺が勝つか負けるかの結果は実質関係ない。
もちろんすぐに負けてしまったら大いに関係はあるが、俺の仕事はあいつに勝つことじゃなく、あいつの攻撃を俺に集中させることだ。
「さぁーて、頑張ってみますか」
わざと口にだすようにして、その言葉を自分に言い聞かせる。
あいつがこっちに向かって攻撃してくるのにあわせて、俺も攻撃を始めるのだった……。
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