第三十三話 アインスト
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「今のうちに勢力を削いでおきますか」
「そうだな。では決まりか」
ダイテツは言う。
「一旦ゼダンに戻りそれからホワイトスターに向かう」
「はい」
「それでは」
方針が決定した。一旦はゼダンに戻りネビーイームに向かうことになったのであった。
こうしてロンド=ベルは次の作戦に取り掛かることになった。しかしここで一つどうしても引っ掛かるものがあったのだった。
「前から思っていたんだが」
「どうしたんだ?」
ジョナサンにシラーが問うた。
「あの敵は前にも見ているな」
「アインストだな」
「ああ。オルファンにも出て来たことがあったしな」
彼等もアインストと戦ったことがあるのだ。
「その時からバルマーとは違うものを感じるな」
「そうね」
ジョナサンのその言葉にカナンが頷く。
「確かに全然違うわよね」
「そうだな、それだ」
ジョナサンもそれに応える。
「バルマーは機械的なのにあの連中は」
「植物そのものだ。全然系列が違う」
「どっかで動員した戦力じゃないのか?」
ジョナサンにリョーコが突っ込みを入れた。
「バルマーだったらいつもだろ」
「それもそうだけれどな」
ジョナサンもそれは知っている。
「しかしそれにしてはな」
「何かあるんですか、ジョナサンさん的には」
「引っ掛かるんだ、どうしても」
ヒカルにも答える。
「あれだろ?ポセイダルにしろキャンベルにしろボアザンにしろ」
かつてのバルマーの属国や眷属達である。
「機械を使っているというのに何故あの連中だけが」
「偶然の一致じゃないのか?」
ダイゴウジが問う。
「ただそうした技術の奴等を手下にしているだけでな」
「それがバルマー」
イズミもぽつりと言う。
「気にすることはないわ」
「そうかね。俺もジョナサンの旦那の言葉が引っ掛かってきたぜ」
サブロウタはジョナサンに賛成してきた。
「どうにもこうにもな」
「何かあるのか」
「どうなんでしょう」
リョーコとヒカルも言う。
「おいカント」
ナッキィはカントに問うた。
「御前は何かわかるか?」
「何かと言われましても」
カントも首を捻るばかりであった。
「僕にも他のバルマーのものとは違うという感覚しかないです」
「結局何もかもわかってはいないということだな」
クインシィの言葉は的を得ていた。
「アインストに対しても」
「それにアインストって一人だけなのでしょうか」
ジュンはふとそれに気付いた。
「彼女だけですよね、人は」
「あっ、そういえば」
「そうよね」
ヒギンズとハルカが今のジュンの言葉に頷いた。
「一人しかいないな」
「かなり寂しい感じだったけれど」
「他は植物だけですよね」
「そうだな」
メグミの言葉にナンガが応えた。
「あの触手の」
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