第三十二話 グレートゼオライマー
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いて言及する。
「どうもその強さは技術だけではないな」
「闘争本能も既に調査済だぞ」
ヴィガジはこう彼に答えた。
「既にな。だからそれは」
「馬鹿、違うよ」
メキボスはここで彼に言う。
「それだけじゃない。まだ何かあるな」
「何があるというのだ?地球人に」
「それはまだわからない」
彼はそこはまだ言えなかった。
「しかし。それがわからないと俺達は地球人には勝てないかもな」
「馬鹿なことを言う」
しかしヴィガジはそれを頭から否定した。
「地球人は戦闘機械だ。それだけだ」
「戦闘機械か」
「だから危険なのだ。違うか?」
「確かにな」
メキボスもヴィガジのその言葉には素直に頷く。
「戦いだけに特化した人種だ。だからこそ危険だったな」
「そうだ。だから俺達はここに来ているのだぞ」
そうメキボスに告げる。
「だからだ。地球人には戦う以外のものはない」
「ないか」
「それを取り上げ啓蒙する為に俺達はここにいる」
これはヴィガジだけの考えではない。メキボスも同じだ。
「わかったなら余計なことは考える必要はないぞ」
「そうか」
「そうだ。それでだ」
ヴィガジは話を変える。
「あの二人はまだか?」
「もうすぐだな」
メキボスはすぐにこう答えた。
「もうすぐだ。来たぞ」
「むっ!?」
ヴィガジはここで己のマシンのレーダーを見た。そこには。
「よし、いいタイミングだ。これで勝てるぞ」
「多分な」
しかしメキボスの顔は考えるもののままであった。
「これでな。普通ならな」
「普通に戦いは終わるものだ」
ヴィガジの考えは変わらない。
「このまま全軍で取り囲み一気に押し潰す。いいな」
「わかった。じゃあ俺達も行くぞ」
「うむ、当然だ」
「全軍総攻撃に移るぞ!」
今度はメキボスが指示を出した。
「包囲し完全に殲滅する。いいな!」
こうしてインスペクターはロンド=ベルに対して総攻撃に入った。アクシズの後方にインスペクターの新手が姿を現わしたのである。
「数三千!」
「やっぱり来たか」
ユウナはそれを聞いて言った。
「嫌な予感が当たったね」
「昔からそうですな」
トダカがユウナのその言葉に突っ込みを入れる。
「ユウナ様の嫌な予感は」
「それを最初に言ってくれませんか?」
それにアズラエルが突っ込みを入れる。
「今からでは遅いですよ」
「今思い出しましたので」
トダカの言葉はかなり素っ気無いものに聞こえるものであった。
「申し訳ありません」
「左様ですか」
「しかし。まずいですな」
キサカは戦局を見ていた。
「前からも敵はかなり来ていますし」
「後ろの敵に回せるマシンは僅かだね」
「はい」
こうユウナにも答える。
「このままではアクシズを攻められかねません」
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