第53話
[1/5]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
あの日は仕事がある愛穂と途中で別れて、寮に戻って寝る事にした。
麻生は頻繁にあの医者から呼び出しが来ると思っていたが、予想を反してあの日から一度も電話はかかってこなかった。
おそらく、医者として出来る限りはこちらで見るつもりなのだろう。
そして、本当に手が足りなくなったら麻生達を呼んで助けてもらう。
こう考えているのだと麻生は考える。
何事もなく日常生活を送っていると、放課後に電話がかかってきた。
「やぁ、今から病院に来れるかい?
彼らの面倒を見てほしいんだけどね?」
「分かった、今からそっちに向かう。」
頼んだよ、と言って医者と通話を切る。
麻生は電話帳から愛穂の番号にかけて合流する。
前と同じように門の前で待っていると、愛穂がやってくるが肩には大型のスポーツバッグがかけられていた。
大掛かりな荷物を見た麻生は愛穂に聞く。
「何だ、その荷物は?」
「これはあっちの仕事に必要な物。
ウチはもうすぐ警備員の仕事があるから途中で抜けるけど大丈夫じゃん?」
あの二人の面倒は大変だ。
だが、愛穂と一緒に面倒を見ればそれも少しは軽減されると思っていたが、どうも一人で面倒を見なければならないようだ。
それを考えた麻生は今から疲れたような表情を浮かべるが諦めた様なため息を吐く。
「まぁ仕事ならしょうがないな。」
「そう言ってくれるだけで嬉しいじゃん。」
そう言いあいながら病院に向かって歩き出す。
病院につくとカエル顔の医者に案内されて、二人の入室している病室に入る。
中に入ると一方通行は扉に背を向けるように寝ていて、打ち止めは退屈そうにベットの上で胡坐をかいていた。
扉が開く音が聞こえ、打ち止めは身体ごとこちらに向けて、一方通行は視線だけをこちらに向ける。
打ち止めは二人がやってきた事が嬉しいのか笑顔を浮かべ、一方通行は一度だけ確認すると再び寝始める。
「おお!!やっと来た、ってミサカはミサカは二人の訪問を歓迎してみたり。」
暇をつぶせる相手がやってきたのかテンションが上がる打ち止め。
麻生はこいつを一人で相手をしなければならない事を考えて少しだけ憂鬱になる。
医者はそんな事を気にせずに話を進める。
「さて、二人ともお風呂の時間だよ?」
「ようやくお風呂に入れるのか、ってミサカはミサカは久しぶりのお風呂にテンションを上げてみたり。」
打ち止めはベットから飛び上がり、入浴の為の道具を取り出して準備をする。
一方通行もゆっくりとベットから起き上がると面倒くさ
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ