暁 〜小説投稿サイト〜
とある星の力を使いし者
第52話
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警備員(アンチスキル)の仕事や教師の仕事の合間を縫って会いに行く、と言って了承してくれた。
愛穂も桔梗が入院している事は知っていたらしく、面会をしたいと前から思っていたらしい。
少し歩いて病院に着くとカエル顔の医者が出迎えてくれた。

「よく来たね?
 彼女も話をするくらいまでは回復している、けど長話は禁物だよ?」

桔梗が入院している病室に向かいながら医者は説明してくる。
桔梗の容体は良くなっているがまだ満足に話が出来るだけの体力は回復していない。
病室に着き、中に入ると一人用の病室らしく中央にはベットと側に点滴などの医療器具が置いてあった。
そのベットに桔梗は横たわっていた。
麻生と愛穂が近づくと、足音で気がついたのかそれともちょうど目を覚ましたのか、ゆっくりと目蓋を開ける。
眼球だけを動かし、麻生と愛穂の姿を捉えるとゆっくりと笑みを浮かべた。

「いらっしゃい、二人とも。」

「久しぶりじゃん、桔梗。」

「本当は話もしたいんだけど、正直こうして話すだけでも辛くて。
 呼び出したのは二人に面倒を見て子供達がいるの。」

桔梗はそう言うと麻生は苦笑いを浮かべる。
麻生はその面倒を見てほしい子達に何となく予想がついたからだ。
それを知らない愛穂は話を進める。

「それってどんな子共達なの?」

「訳ありの特殊な能力者達なの、しっかり面倒を見てあげて。」

それだけ言うと何の説明もせず、愛穂の了承を得ずに目を閉じて眠りにつく桔梗。
愛穂は色々聞きたかったが桔梗がこんな状態なので聞くに聞けず、そのまま麻生と一緒に部屋を退出する。
病室を出るとカエル顔の医者が待っていた。

「彼女が言っていた子供達の病室まで案内するね?」

「お前、桔梗が何を頼むか知っていて敢えて俺に伝えずに呼んだな。」

「患者が望むものなら僕は何でも用意するよ?」

満面の笑みを浮かべてカエル顔の医者は言ってくる。
麻生は舌打ちをするが断る気もない。

「ちょっと待つじゃん。
 さっき病室に案内するって言っていたけど、桔梗が言っていた子供達も入院しているの?」

「二人いるんだけどその内の一人が入院患者でね?
 まぁ、口で説明するより会った方が早いね?」

そう言って背を向けて歩き始める。
愛穂は未だに納得できていないのか隣にいる麻生に聞く。

「恭介、あんたこれから会う奴の事知ってるの?」

「あ〜、知っているというか・・・・面識しかないというか・・・」

歯切れの悪い解答に愛穂はますます納得できていないような顔をする。
桔梗の病室から少し離れた病室で医者は止まる。
どうやら目の前にある病室がその子供達がいる病室なのだろう。
愛穂は病室の前まで行き、ドアに手をかけようと
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