SAO編−白百合の刃−
SAO5−不器用とお節介
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団が鎧をガチャガチャ言わせながら入ってきたみたいで、兄はアスナから瞬間的にパッと離れて座りなおした。
「あれ?」
現れた六人パーティーの野武士のような雰囲気がるリーダーは私の知り合いであり、兄の知り合いでもあり、よく知る私と同じカタナ使いだった。
そして 彼は私達に気がつき笑顔で近寄り挨拶をした。
「おお、キリトにキリカ! 珍しいじゃないかボス戦以外で二人一緒だなんて」
「まだ生きていたか、クライン」
「ちーす、クライン元気―?」
「相変わらず愛想のねぇ野郎と軽い奴だな。二人共珍しく連れがいるの……か……」
アスナとドウセツ見た途端に、思考が一時停止したみたいだ。そう言えば、初めて会った時も同じように目も口も丸く止まっていたかな? 懐かしいな。
「あー……っと、二人はボス戦で顔は合わせているだろうけど一応紹介するよ。こいつはギルド『風林火山』のクライン。で、こっちは『血聖騎士団』のアスナ。そして、キリカの隣にいるのがソロのドウセツだ」
兄が代表してアスナとドウセツはクラインを、クラインにはアスナとドウセツを紹介した。紹介が終わったのに、クラインは完全停止していた。自己紹介を聞いているのか聞いていないのか、わからないがとにかく反応がない。
「おい、なんとか言えよ」
「おーい、大丈夫ー?」
兄が肘でわき腹をつつき、私はクラインをペチペチ触ると、ようやく口を閉じ、凄い勢いで最敬礼気味に頭をさげてきた。
「こ、こんにちわ! くくく、クラ、クラインという者です! 二十四歳独身」
まるで初めて参加する合コンの自己紹介っぽくするクライン。合コンなんて知識不足過ぎるけどそんな感じがした。数少ない美少女二人を目の前にいて、クラインみたいな独身男性が緊張気味で好意を受けようとするのも、ギャルゲー主人公の友人にありがちだからわからなくもない。
「と、特技はぶほっ!?」
そんな二十四歳独身さんの自己紹介を強制終了させる、兄の腹パンを与えられた。
「「「「「リーダー!!!!!」」」」」
後ろに下がっていた五人のパーティーメンバーがガシャガシャ駆け寄ってきて、クラインを助けると思ったら、全員我先にと口を開いてアスナに自己紹介を始めた。
風林火山は全員独身で餓えているのね。一人くらいはまとめ役で冷静な人いれなさいよ。または彼女持ちの人でもいいから。
「餓えているわね……」
一人冷静にと言うかマイペースで、お茶を飲み呟くドウセツ。
「悪い人じゃないから安心して」
むしろ精神的に頼れる人。男子プレイヤーの中では一番仲が良いって断言出来るし、いろいろと素直に話せる相手でもある。その証拠としては、人付き合いが苦手な兄が遠慮なしに腹パンができる相手は、信頼し
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