暁 〜小説投稿サイト〜
TREMOLO(仮)  針滴×鳴門(ハリー憑依)
入学前
最近風邪がはやり出したのか、頭痛がする今日この頃。
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まなら、大家さんの気持ちが分かる気がする。」

「やめてくれ。…………これ以上頭痛の種は要らない。」

常に出しっぱなしにしていた影分身に、とうとう自我が芽生えたらしい。
それも、全ては福祉団体経由で来た探偵擬きの目を欺くためだったのだが、

「今までこういうことあったか?」
「無いね。おそらくは、動力がチャクラじゃないせいなんだろう。」
自問自答にこうやって会話が成り立つ。

「チャクラじゃない力か……。」
「これが、ハリーの力なんだろう。」
「あの夫婦が忌避する原因も、これが関わってるんだろうな。」

長い息を吐いた。
ハリーが持つ、知らない力。

固有のものか、はたまた

「この世界の特定の者だけが持つ、特殊な力か…………。その場合、厄介なことに成らなきゃいいが。」

己だけなら、人知れず封じてしまえばいい。異端は排斥をくらうだけだ。

だが、他にも居るのであれば、有事の際、身を守る為に行使しなければならないかもしれないのだ。

「せめてもの救いは、チャクラとそう扱い方が変わらなかったことだな。」

練る作業が減って、それが違和感と言えばそうなのだが、発動は問題なくできた。
まぁ、練った方が術の威力が上がるし、性質を変えるには、必要だったが、今のところそれを必要としない。


「今夜、電話しておく。」


今からだと、まだ立ち直ってないかもしれない。が、こういうことは余り日をおくことも出来ない。

「頼んだ。夜は店においで、デザート用意しておくからさ。」
了承と、夕飯の話題を持ち出してくる自分の分身に、本当に大家さんが乗り移ったのではないかと、心配になった。

「要らん。」
子ども扱いされることに、かなりの不満がある。なんせ、相手は

「ダメだよ! 子どもはちゃんと食べないとー。」
「…………………はぁ」


これが自分。







遅い昼食後、部屋を掃除していた。
分身体のミナトは、あの後借りた本を返しに図書館に寄って、バイトに向かった。

当然、帰りは夜中。夜風は冷える。

「これじゃどっちがガキだか」

あいつの座る椅子に掛けられたものを掴む。




コートを持って、夕飯を食べにtremoloへ。
店の扉を開けると、数々の羞恥プレイが押し寄せた。

とりあえず、ニヤニヤしてだらしないあいつは伸す。


まだ居たリナと店主からは撫でられ、ミナトにはコーヒーゼリーにホイップとチェリーをトッピングされたものを給仕される。
衝動的にグシャグシャにしていいか?


夕飯が終わると、リナが送るというので素直に従う。近くだし、自分の外見が子どもであるため逆らえない。

別れ際、ミナトにだけ解るように
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