最終話 平凡な日常をいつまでも………
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そう言って俺は星を呼び、一緒にオムライスを作るのだった………
「ふう………」
深夜1時過ぎ。
ベランダに出て空を眺める。
家の中は静かで他のみんなは夢の中だろう。
俺は中々眠れなかったので、ベランダで黄昏ていた。
「風が気持ちいい………」
「そうですね」
いきなり声をかけられ、少しびっくりしながら後ろを見るとそこには星、ライ、夜美がいた。
「なんだ、まだ起きてたのか」
「はい、どうしても眠れなかったので………」
「実は僕も………」
「我もだ………」
「そうか、まあ俺もだけど………」
そう言った後暫く無言で風を感じていた。
というのは嘘で、3人がかなりモジモジしていて気になっていた。
「あ。あのねレイ………」
一番最初に話しかけてきたのはライだ。
だけどいつもの元気な所は無く、モジモジしながら話しかけてきた。
「ぼ、僕もね………レイと同じで………」
とそこまで言うと顔を真っ赤にしてモゴモゴし始めた。
「顔真っ赤だけど大丈夫かライ?」
「大丈夫、大丈夫だから!!」
そこは力を込め言うライ。
「分かった、だけどボリューム下げてな」
「う、うん………」
『じゃんけんでトップバッターになったのはライだろうが、覚悟を決めろ』
『でも実際に言うとなると緊張しちゃって………』
『ならば先に私が言います』
『待って!言うから、言うから!!』
今度は俺に聞こえないようにこそこそ話している。
もう部屋に戻って寝ようかな………
『いや、やはりここは3人で言うべきではないのか?』
『えっ!?ですが………』
『1人ずつ順番だなんて必要ないだろう。我等は3人いつも一緒だしな』
『うんそうだね、そうしよう星!』
『………分かりました。逃げているような気がしますが、そうしましょう』
ん?やっと話し合いが終わったか?
「………レイ、私達は助けられてからずっとレイと共にありました」
「レイはどんな時も僕達の事を考えて行動してきてくれた………」
「我等はその事にはとても嬉しかったし、感謝もしている」
「まあ俺が好きでやってきた事だけどな」
「それでも私達は嬉しかったですし、幸せでした………だけど………」
「だけど?」
「僕達がレイの幸せを奪ってるんじゃないかって思ったんだ」
そんなバカな………
「それを感じたのが加奈の話をたまたま聞いてしまった時だ。加奈以外でもそうだが、レイに好きな人が居ても我等が居てはレイはそれも簡単に手放すと思ったのだ………」
「だから私達はレイの家から出ようと思ったんです。………まあ私達もたいした考えも無く出ていったので家出みたいにな
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