後日談12 修学旅行(前編)
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「そうだね」
と感動しているなのは、はやて、フェイトの3人とは違い、感動が少ないアリサとすずか。
これがお嬢様と庶民の差か………
「レイも感動が薄いですね………」
「というより加奈や桐谷もだな。神崎は………まあ普通か」
実はフェリアも神崎の事を普通に呼ぶようになっていた。
まあコイツが変わったのは誰がどう見ても分かる事なのでそうなるのも自然なのだが、未だになのは達は苦手感を拭えないらしい。
まあそれはともかく、そんなそっけない俺や桐谷、加奈の態度に不満を持ったようだ。
星は特に俺と感動を分かち合いたかったのだろう。
「いや、そう言われもな………」
実は俺は結構驚いていたりする。
何故なら前世の高校時代に行った沖縄のホテルと全く同じだったからだ。
『ホテル、トロピカルビーチ』
普通の公立高校に進学した俺に当然桐谷。そして1年遅れて加奈。3人共同じ高校だった。
1年下の加奈も修学旅行では同じホテルだった。
そんな俺達が似たような反応をするのは当然だろう。
「まさか名前まで同じとはね………」
「零治、前の時にやったテニスの決着をつける時が来たな………」
訂正、桐谷はそうでも無かったみたいだ………
「ここが戦時中に使われた自然の鍾乳洞。ここで戦闘が激しくなった際に逃げ込んで収まるのを待っていたのよ」
ガイドの説明の元、中へ入っていく。
さて、初日から戦時体験と言う形で先ずA組は鍾乳洞を利用した防空壕に入ることになった。
戦争中に残った数少ない防空壕らしい。
「レイ………」
「大丈夫だ、俺に捕まっていいから気を付けて降りるぞ」
元々こういった雰囲気が苦手な星は俺から全く離れられないでいる。
しかしそんな俺達を見ても茶化そうとする奴は誰もいない。
それくらい言い方が悪いが不気味な雰囲気が俺達を包んでいた。
「………」
「ライ?」
「レイ、ここは僕嫌だ………ここは悲しみと憎悪が渦巻いてる………」
特に霊感の強いライの顔色がいつも以上に白い。
まるで死人ような白さだ………
「ライ、無理をするな………何か今にも消えそうな感じがする………」
「うん、本当に無理だったら言うよ………」
そう言って前へ進むライ。
「ライ大丈夫でしょうか………?」
「分からない。ハッキリ言って結構不味そうだ………いざとなったら転移でこの場から連れ出すよ。暗い中なら一般人には気が付かれないだろう。フェイト達には後で説明すれば分かってくれるだろう」
「そうだな、そうした方がいい」
「夜美も目を離さないでおいてくれ」
「ああ」
こうして不安を抱きながらも3分程ぬかるんだ道を通り、大きな空洞に出たのだった……
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