第3章 襲撃
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「ありがとうユキカゼ、頭痛も大分楽になってきたみたいだ」
「それは何よりでござる」
「だけどまた頼むな。今回でその気持ちいい枕が無くなると思うと気が滅入る………」
「ふふ、考えておくでござるよ」
「ゴホン!!」
と俺がユキカゼと話していると大きく咳払いするレオ。
そしてレオはそのままダルキアン卿とユキカゼを見た。
「取り敢えず今回の騒動は我が弟が迷惑を掛けた。そしてユキカゼ、レイジの介抱も感謝する。しかしワシはまたビスコッティに戦を仕掛ける」
そんなレオの言葉で空気が更に重くなった。
「………何故?閣下も姫様と多少なりとも話したのでござろう。姫は戦を望んでおらぬ。それにまだ戦が終わったばかりですぐに戦など………」
「悠長な事は言っておれん。魔物がフロニャ力の加護で守られている地域にも出没してきているのだ。あの犬姫には国は守れん」
「それこそ互いの国で協力しあって………」
「くどい!!」
そんなユキカゼの言葉一喝するレオ。
怒っているのに、何故そんなに悲しそうな目を………
「………分かったでござる、取り敢えずこの場は帰らせてもらうでござるよ。………何故閣下と姫様の仲がこうまで悪くなったのかは国を離れていた拙者には分からんでござるが、関係が修復するのを願っているでござるよ」
残念そうにそう言ってダルキアン卿はレオから背を向けた。
そして俺の方を向く。
………何故?
「ちょっといいでござるか?」
そう言って俺を手招きする。
俺は特に断る理由も無いのでそのまま近づいて行った。
「閣下は何かを隠しているでござる。主が彼女の力になって上げて欲しいでござるよ」
「………分かってます。新参者の俺がどこまで力になれるか分かりませんけど精一杯やるつもりです」
「それを聞いて安心したでござる。彼女は姫様の大事な親友。何故あんな態度を取るようになったのか分からんでござるが、拙者は仲良くしていて欲しいのでござるよ」
「俺もそう思ってます」
「じゃあ頼むでござるよ」
そう言ってダルキアン卿とユキカゼは屋上から去っていった。
「か、閣下………」
「ゴドウィン、お前はこのけものたまを衛生班に渡し、休め。さっきまでダルキアン卿と戦っていたのだろう?」
「しかし………」
ゴドウィンもレオの様子に心配したのだろう。
「ゴドウィン、悪いがレオは俺に任せてくれないか?それに少し話がある」
「レイジ………分かった、閣下を頼む」
そう言ってゴドウィンは静かに去っていった。
「レオ………」
レオは悲しそうな目で精一杯俺を睨み付けている。
やはりどうしても話したく無い内容なのだろう。
「少し戦わないか?紋章術や魔力は無しの模擬戦の様な感じで」
「………い
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