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ソードアート・オンライン〜黒の剣士と紅き死神〜
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強化A 
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つも正面と下の両方で注意を向けるのは至難の業だろうからな」

「……まったく、相変わらずだな」


苦笑しつつ右下へ飛び去るキリト。他のメンバーも不安な様子だったが、キリトに続いて再度散開した。


「……さてと」


背に手を伸ばして白い大太刀を抜き放つ。


「……………」


右手の紅蓮の大太刀に目を向ける。こいつを手に入れたのはSAO最初期だ。
1層ボスの太刀を破壊したら、そのボーナスとして手に入れた。当初はカテゴリ《大太刀》なんてものは持っていなかったし、そもそも筋力値が足らなくて装備が出来なかった。
振れるようになったのは10層を過ぎた辺りだろうか。それから強化を重ねて最期の最後まで共に生き延びてきた。

左手の白蓮の大太刀に目を向ける。あれは47層だったろうか。森の奥に古びたクエストボードがあった。そこに張り出されていたクエストはただ1つ。

《蓮の里》

『仏閣の害獣駆除をしてくれたらお礼に寺にある宝刀を差し上げます』

ということだったので、ありがたく頂戴したのだ。この刀にも随分と世話になったものだった。


「……今までありがとうな」


この2刀にとって最後の戦い。
鉄の城を駆け抜けてきた刀達は融合し、新たな姿となる。


「『()()()』と『白蓮華(プンダリーカ)』か……」

……とすると、どこかに『青蓮華(ニーロートパラ)』も在るかもしれないな。


「と、そろそろ行くか」


煩わしそうに地面を踏みつけるブライトレッジだが、視界端にあるパーティーメンバーのHPに目立った減少はない。

俺は左右に刀を構えると、巨竜に肉薄していった。







__________________________________________






「ゴアァァァァァァッ!!!!」


――ズドォォォォォォォン!!

という音と共に背中の火山を爆発させて大量の火山弾を降らせるブライトレッジ。

あちこちの岩塊装甲を剥がされ、角は切り落とされ、片目は潰されているという満身創痍の敵はそんな傷をものともせず、暴れまわっていた。


「おりゃゃゃゃゃゃゃ!!」

「はぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」


クラインとセインの攻撃が遂に左右の翼をも切り落とした。

ちなみに、セインはソードスキルを使うときだけ、片方の剣を納刀している。


「ガァッ!?」


バランスを崩したブライトレッジが地面に倒れ込む。事前に退避していたおかげで潰れた者は居なかった。


「今だ!!総員全力攻撃(フルアタック)!!」


号令を掛けると同時かそれよりも早くに全員が動き始め
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