第1章:王宮の戦士とヲタ少女
第3話:愛しきあの人
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の女神が役に立った事は1度もない!
今度会う機会があったら絶対に殴る! マーサお祖母ちゃん似だろうが関係ない!
マリーSIDE END
(バトランド地方・イムル村周辺)
ライアンSIDE
何やらマリーの様子がおかしい……
父上を愚弄してしまった事は許してもらえた様だが、他の家族の話をしたら急に考え込み、不安そうな表情を浮かべている。
やはり家族と離れ離れになっているのが寂しいのだろうか?
急に恋しくなり不安が押し寄せてきたのだろうか?
それは当然か……か弱き美女が一人取り残されたのだから。
こんな時……男としては何と言うべきなのだろう? 頼れる男としては……?
「……マ、マリー。今回私が請け負っている事件を解決したら、その後は君の家族を一緒に探そう! 陛下にお願いして、各地へ赴く許可を得る。そして一緒にご家族を捜す旅へ行こう!」
私が事件を解決すれば、そのくらいの願いは聞き入れられるだろう……他者が解決した場合はどうしようか?
「本当? ものっそい嬉しいわ! じゃぁ、さっさと事件解決して、みんなを捜し出さないとね……若干一名が凄く目立つから、世界を巡れば直ぐに見つかると思うのよね」
どうやら彼女に笑顔を取り戻せた……と思う。
この笑顔の為にも、他者が解決した場合でも、一緒に家族を捜す旅に出てやらねばなるまい!
うむ……王宮戦士を辞する覚悟を決めねばな!
だが大丈夫! きっと私が解決するさ……マリーと共に、無事解決してみせるさ!
「さぁ、今日はもう遅い。明日は早めに出立したいので、マリーは寝た方が良いだろう。周囲への警戒は私が行うから、心配せずに休みなさい」
そう言い、周囲に聖水を振りまき、モンスターの接近を制限する。
「ありがとうライアンちゃん。寝不足は美容の大敵なので、お言葉に甘えちゃいます! でもでも、美少女が隣で寝ているからって、襲ったりしちゃダメだゾ!紳士を貫けよ!」
マリーは可愛くウィンクすると、私が持ってきた毛布にくるまり眠りにはいる。
確かに……私が不埒な男であったら、今は絶好のチャンスであろう。
しかし私は違う!
目の前の少女は、私を信用して眠りに就いたのだ。
一時の欲望に負けるなど、戦士として……いや、男として恥ずべき事だ!
大丈夫……私は栄えあるバトランド王宮の戦士ライアン!
神隠し事件を解決し、彼女を家族と再会させ、明るい未来を手に入れる事が出来るはずだ!
だから今は神隠し事件の事だけを考えよう。
そちらに集中すれば、美少女の寝息も気にならなくなる!
私は戦士だ。男の中の男……ライアンだ!
ライアンSIDE END
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