■■SAO編 主人公:マルバ■■
壊れゆく世界◆ユイ――MHCP001
第三十九話 ミズキ
[4/4]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
死なないでよ、私を残して死なないでよ!!」
アイリアが必死に叫ぶも、その声は届かない。
「ナーヴギアの警告システムに働きかけてみます!! ビープ音を鳴らして人を呼ぶくらいなら!!」
ユイが叫び、同時に様々な警告を示すウィンドウがミズキを取り囲んだ。
「見て、心電図が!!」
マルバが叫ぶと、皆の視線が心電図に集中した。小さなギザギザを刻むだけだった心電図に、三度、大きな振動が巻き起こる。ミズキの心臓はすぐに正常な心拍を刻み始め、赤く染まっていたモニタリングスクリーンが緑色に戻った。
「なんとか、なりました。おじちゃんを診ている誰かが異変に気づき、AED等を用いて電気ショックを与えたのでしょう。気絶しているようですが、脳波は安定しています」
「よかっ、た……」
アイリアがその場に崩れ落ちた。
「ユイちゃん、今のは……?」
アスナが恐る恐る尋ねると、ユイがこわばった表情で答える。
「恐らく、大きなショックによって一時的に記憶が戻り、事故当時を追体験したのだと思います。いわゆるフラッシュバックですね。身体がフラッシュバックに反応して、事故当時と似たような状況を創りだしてしまったのだと考えられます」
「それじゃ、ミズキはまた心不全を……?」
マルバの問いに対し、ユイは首を横に振った。
「いいえ、今のはただの細動です。心不全ではあのようにはなりません」
「とりあえず、お前たちのギルドホームまでこいつを運ぼうぜ。こんな場所にいつまでもとどまるわけにはいかないからな」
キリトの提案で、とりあえず場所を移動することになった。アイリアはずっと心配そうにミズキの側に付き添っていた。
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ