第24話 フェザーン占領とヤン艦隊の方舟隊
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た結果、数だけは20000隻に達した為、これを二分して第十四、第十五の2艦隊が急遽編成される。
それぞれの司令官にライオネル・モートン、ラルフ・カールセン両提督が任命された。
その後の軍議では、今の同盟軍にフェザーン回廊の出口で正面決戦を挑むだけの戦力は無いことから、帝国軍の補給線が限界に達するのを待って、その側背を突き侵攻を続けることが不可能なだけの損害を与えて撤退に至らしめることが基本構想とされた。
スプレイン中将より、帝国軍の補給部隊を襲撃して撤退させるという案が出たが、推進装置を取り付けたガイエスブルク要塞がフェザーン回廊に現れたという報告から敵は補給に不安が無いとの結論に至り、却下された。
そして、同盟軍4個艦隊52000隻はハイネセンを出立する。
その頃、帝国軍もフェザーンを立ち、先行のミッターマイヤー艦隊がフェザーン回廊の出口に達していた。
宇宙暦799年/帝国暦490年 1月8日。
帝国軍の第一陣はフェザーン回廊を突破し、彼らが初めて見る恒星の海へと乗り出した。
* * *
帝国軍、同盟軍の主力部隊がそれぞれ動き出した頃、ここイゼルローンでも事態が動き出そうとしていた。
「(軍人一筋40年。片目、片腕を失いながらもここまで来れたものだな……)」
「閣下」
「ん? ……すまぬな、少々考え事をしていた」
「お疲れのところ申し訳ありません。ドロッセルマイヤー、ルッツ、アイゼナッハ大将ら三提督が面会を求めておこしですので」
「うむ、会議室に通してくれ」
「はっ」
「(……おそらく、この一連の戦いが最後の戦いになるだろう。敵がいなくては戦いようが無いからな)」
・・・・・
「友軍がフェザーン回廊に大挙して雪崩れ込んだ現状、同盟軍がイゼルローン要塞を固守したところで戦況には何ら寄与しない。遠からず、イゼルローン要塞を捨てる筈だ」
「では、攻撃を加えずこのまま包囲するだけに留めますか?」
「いや、むざむざ敵に時間を稼がせることもなかろう。敵が何を企んでいるにせよ、その準備に専念させてやる必要はない」
「つまり、嫌がらせの攻撃をすると?」
「うむ」
帝国軍は、再びイゼルローン要塞への攻撃を開始する。
同盟軍も艦隊を出撃させ応戦するが、誘いに乗って深追いするようなことはせず、トールハンマーの射程から出るようなことはしなかった。
そんな中、要塞より護衛艦を伴った輸送船団が発進する。
「イゼルローン要塞より推定500隻の輸送船が発進し、およそ2000隻の戦闘用艦艇がそれを護衛して同盟領方向へ向かいつつあります」
「……どう思う?」
「表面を見ればVIPまたは非戦闘員が離脱を図っているように思われ
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