第二十九話 シャドウミラー
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ウィンデルはそれも言ってみせる。
「全てな」
「事前の調査は完璧ってわけなんだ」
「その通りだよ。全ては我が理想を実現させる為に」
「悪いけれどその理想は諦めてもらいたいね」
万丈はむべもなくこうウィンデルに言った。
「どうかな、それで」
「戯言を。人は先に進まなければならないのだ」
ウィンデルはそれをまた言う。
「何があろうともな。そしてそれを推し進める最大のものこそが戦いだ」
「戦いによって人は先に進むか」
「そうだ。だからこそ私は」
ウィンデルはまた言うのだった。
「その理想を実現させる為にここに来たのだ」
「迷惑な奴だぜ」
甲児はそれを聞いて呟く。
「そんなのは勝手に自分の頭の中でしてやがれってんだ」
「甲児の言う通りだぜ」
宙は甲児のその言葉に頷いた。
「戦いでどれだけ人が死ぬと思っていやがるんだ、手前は」
「それはもうわかっていることだ」
ウィンデルはその言葉に平然として言葉を返す。
「それもまた当然のことだ」
「当然なのかよ」
「その通り。不要な存在は消してもいい」
「消すだと!?」
「そうだ」
また宙に答える。
「不要な存在を粛清するのもまた戦いの必然性の一つなのだ」
「手前一体何様のつもりだよ」
甲児はその言葉に激昂する。
「それで死ぬ人間のことを考えられない理想が何だっていうんだよ!」
「そうだ、その通りだ!」
ケーンも叫ぶ。
「そんな理想で死んでたまるかよ!」
「俺はあんたみたいな奴が大嫌いなんだよ!」
タップも言う。
「その通り。他人を犠牲にする理想は不要だよ」
ライトも言うのであった。彼等もウィンデルの理想には賛同できないものがあった。
「そういうことだ。手前の理想は俺が叩き潰してやる!」
マジンカイザーを前に出してきた。それでウィンデルを消すつもりだった。
「覚悟しやがれ!」
「悪いがそうはいかない」
だがウィンデルはそれ対そうとはしなかった。乗っているマシンをすぐに消させるのだった。
「逃げるのかよ」
「逃げるのではない」
ウィンデルはそう甲児に言う。
「引き下がるのだ。我が軍勢もかなり減ってしまった」
ロンド=ベルとの戦いのせいであるのは言うまでもない。彼等の攻撃でその主力の殆どを失ってしまったのである。
「悪いがここは撤退させてもらおう」
「どうやらこれで諦めるつもりはないようですね」
シュウがその撤退する彼に言う。
「戦力を蓄えてですか」
「その通りだ。では諸君」
ウィンデルは姿を消しながらシュウとロンド=ベルに対して告げた。
「また会おう。それではな」
「逃がしはしねえ!」
マジンカイザーの腕を飛ばす。それで撃ち抜こうとしたがそれは適わなかった。
腕がすり抜けてしまった。それと共にシャドウミラーの軍も姿
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