第二十九話 シャドウミラー
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です」
ここでシュウが言うのだった。
「今回こうしてシャドウミラーの軍勢が多いのは事情があるのです」
「どういった事情なのだ、それは」
クワトロがシュウに問う。
「何故ならここにいるのはシャドウミラーの本隊です」
「シャドウミラーのか」
「はい。ウェンデル=マウザー直属の」
シュウはその首領の名を出してきた。
「だからこそこれだけの数が展開しているのです」
「そうだったのか」
「それじゃあよ、シュウ」
マサキもシュウに問う。
「ここにいる敵を率いているのは」
「彼はここにいます」
シュウの声が鋭くなる。
「それを今皆さんにお見せしましょう」
そう言い合うと攻撃態勢に入った。ブラックホールクラスターを放とうとしていた。
「では行きますよ!」
「シュウ、そこは!」
マサキが攻撃態勢に入ったシュウに対して言う。
「敵がいねえ。それでもいいのかよ」
「何、攻撃とは敵を撃つだけではありませんよマサキ」
しかしシュウは冷静な言葉でマサキに答えるだけであった。
「こうして。存在を明らかにすることもまた攻撃です」
「何っ!?じゃあそこにいるのは」
「はい、その通りです」
マサキの言葉に頷いてみせる。
「彼がそこにいます。ですから」
「わかった。じゃあやってみな」
「無論そのつもりです。それでは」
ブラックホールクラスターを放つ。いよいよだった。
「ブラックホールクラスター発射!」
暗黒の光球が放たれそれが空間を撃つ。そうするとその空間が割れて赤い世界が出て来た。そこに一機のマシンが姿を現わしたのであった。
「ネオ=グランゾンか」
「そうです」
シュウは姿を現わしたそのマシンに対して言う。
「貴方がここにいるのはわかっていましたので」
「シュウ=シラカワ。どうして私のことがわかっていた」
「貴方も私のことは御存知のようですね」
シュウはまたウェンデルに対して告げた。
「どうやら」
「私も貴方のことは知っていました」
「そうか、流石だな」
ウェンデルはそれを聞いて不敵な笑みを浮かべた。見れば白く長い髭を生やした老人であった。ロンド=ベルがはじめて見る顔であった。
「私のことを知っていたとはな」
「貴方の目的もわかっていますよ」
シュウはこうも彼に言ってみせた。
「この世界で己の理想を果たされるおつもりですね」
「その通りだ。だからこそ私はこの世界に来た」
己のマシンを前に出してきながら答える。
「この世界においてこそ。永遠に進化する社会を実現させるのだ」
「それだけれどね」
ここで万丈がウェンデルに対して問う。
「それで人類を永遠に戦いの世界に置きたいんだって?」
「その通りだ、破嵐万丈よ」
「僕のことも知ってるみたいだね」
「当然だ。諸君等のことは全て知っている。
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