第二十九話 シャドウミラー
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それに私のネオ=グランゾンが関わっているとすれば」
「確かグランゾンそのものはあのゲストの技術を使っているんだったよな」
「はい、そうです」
マサキのその問いにも答える。
「そこに地球の技術も使ったものです。他にはバルマーのものもありますが」
「そうだよな。ゲストか」
「私はそこに引っ掛かるものを感じます」
シュウが見ているのはそこであった。
「彼等がこのグランゾンに細工を置いていったのではないかと」
「細工ねえ」
「つまり彼等は私を利用しているのですよ」
シュウはこう言うのだった。
「面白いと思いませんか?自由を求める私をそうして利用するというのは」
「じゃあ何か」
マサキはそれを聞いてまたシュウに言う。
「御前はゲストに何かするつもりなんだな」
「それが何かわかれば」
マサキにこう答える。
「そのつもりですよ。絶対にね」
「まあ勝手にしな」
実際のところシュウがゲストに何をしようとマサキにとってはどうでもいいことであった。
「連中も敵だしな、俺達にとっちゃ」
「そうですね。ただゲストやインスペクターは面白い組織ですよ」
「面白い?」
「はい、そこも御覧になられればと思います」
マサキに対する言葉はこうであった。
「それもじっくりと」
「何か話が余計にわからなくなったがいいか」
これ以上こだわるつもりもなかった。シュウの話が色々と含んでいるのはマサキが最もよくわかっていることであったからだ。だからここで話を終わらせたのである。
「じゃあ今からサイド6だな」
「はい、すぐにでも」
そうマサキに答える。
「私もネオ=グランゾンで出撃させて頂きます」
「わかったぜ。じゃあな」
「はい」
こうしてロンド=ベルはサイド6方面に出撃した。するとそこに到着した途端にもうそこにはシャドウミラーの軍勢が展開していたのであった。
「まずいことになった」
「ああ」
アクセルがラミアの言葉に頷いていた。
「まさかシュウ=シラカワが我々のことを全て知っているとはな」
「博士のことまでな」
ウェンデルのことまで知っていたのは彼等にとっては全くの予想外であった。
「そして我々が次にここに本隊を送り込むことも」
「何もかもがわかっているようだな」
「ということはだ」
ラミアの顔が鋭くなる。
「若しかして我々のこともまた」
「その可能性は高いな」
アクセルはそれを否定しなかった。
「そう考えた方がいいのは事実だ」
「だとすればアクセル」
ラミアはその美しい顔を険しくさせてアクセルに言ってきた。
「一刻も早くあの男を」
「いや、それはかえって危険だ」
しかしアクセルはシュウの暗殺には賛成しなかった。
「駄目だというのか」
「迂闊には動けない」
それがアクセルの考えであった。
「
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