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スーパーロボット大戦パーフェクト 第三次篇
第二十二話 生きていた男
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危険性については知っているのだ。
「そんなものを飲んで」
「あの頑丈さですから」
「いや、それでも」
それでも限度があるものだと思った。
「それで済んだのは」
「まあそういう事情でこっちで引き取って強化したんです。孤児だったこともあり」
「そうだったのですか」
「っただ。人をそうして強化するのは随分コストがかかるものなのです」
これは事実だった。これが軍ならともかく実業家であるアズラエルにとっては洒落にならない話だ。だから彼はこの計画をすぐに打ち切ったのである。
「ですから。彼等だけで止めました」
「あとはステラちゃん達だけですね」
「どうやらジブリール君は違ったようですが」
原理主義者というものは採算を無視して己の目的に突き進む。ジブリールはそうした意味で実に典型的な原理主義者であったのだ。
「困ったことに」
「はあ」
「人道的な問題も内部で出ましたし。色々な事情があって彼等はああなりました」
「そうでしたか」
「しかし。本当に元も戻っても変わりませんね」
この場合は性格もであった。
「能力も何もかもが」
「つまり最初からある意味超人だったのですな」
トダカはそう結論付ける。
「あの三人は」
「そういうことになりますね。まあこれから戦いは激しくなりますし」
これははっきりとしていた。
「彼等にも頑張ってもらいましょう」
「是非貴方にも」
ユウナは不意打ちに出た。
「最近カガリがさらに凶暴になってきましたので」
「いえいえ、それは」
そんな仕事を笑顔で引き受けるアズラエルではなかった。
「是非首相閣下に」
「何を仰いますか、経済復興に協力して頂いていますし」
「それとこれとは別で」
「それはなりませんぞ」
キサカも参戦する。当然ユウナ側に。
「アズラエルさんには是非共その能力を生かして頂きたく」
「オーブ国家元首にお近付きになれるとは。滅多にないこと」
予定調和でトダカまでもが。
「ここは是非共」
そんなことを話しながら戦場を去って行く。ラーディッシュの中でその三人が勇達と話をしていた。
「頭がガンガン来たぜ」
オルガが勇に語っていた。
「あのギルド何とかの精神攻撃でよ」
「ギルドロームだったか」
「そうだったか。陰険な野郎だぜ」
オルガは忌々しげに言う。
「今度出て来たら派手にぶっ飛ばしてやるからよ」
「期待しておいてよ」
クロトも言う。
「あいつを艦橋ごと抹殺してやるから」
「頼りにはしてるわ」
それに対するカナンの言葉は少し微妙であった。
「けれど。貴方達は」
「どうした?」
それにシャニが問う。
「何かあるのか」
「戦い方が滅茶苦茶なんだよ」
「そうだな」
ラッセとナンガがそうクレームをつける。
「味方を巻き込みかねないしな」

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