暁 〜小説投稿サイト〜
茨の王冠を抱く偽りの王
07.鎧う盾
[3/4]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
長はこちらをチラリと見て、驚いた顔をする。

「何故、あなたまでいるのです、茨君!」

「人違いでは、わたくしはそんな名前ではございません」

苦しい紛れの言い訳が通じるのか.....どうか.....

「人違い.......まあ、いいわ。とりあえずそこを退いてくださる」

ガイは少し供奉院会長に顔を近づけ、何かわかったような顔をする。

「失礼、知り合いに似ていたもので」

「お知り合い?」」

「ええ、キャサリンと言って昔、買っていたアルマジロに」

何を言っているんだガイは!?
そういえば、前に集から聞いたような.....ガイは人のヴォイドが見えるって.....それと関係があるのか?

供奉院会長は怒って、ガイにビンタをしようとするが、それをガイがあっさりと止める。

「本当に似ていたんですよ、自分を守ろうと必死で体を丸めていたところが」

供奉院会長は頬を赤らめる。



「お前はここで待っていろ」

ガイはそう言い残し、さっきハルカと思われる人物が話していた老人の元へと向かう。

あの人がガイの会いたかった人なのか。

ガイが何かを話している最中に集が急いで現れる。

「ガイ!」

集が慌て現れ、ガイを呼んだので俺もそちらに向かう。

「GHQのミサイルがこの船を狙ってるってツグミから」

「船ごとやるつもりか」

「命令しろ、ガイ!この船を救うにはどうしたらいい」

「後部甲板で待て、5分で行く。イバラも一緒に行け」

「わかった」

「了解」

俺と集は全力で走った。



5分ぐらい経つとガイが供奉院会長をつれて後部甲板へと現れた。

「離しなさい、あなたのような無礼な男は初めてです」

「光栄です、あなたの初めてですになれて」

「ふざけないで!!.....」

「目を瞑って」

ガイは供奉院会長の顔の前に人差し指を突き出す。

「これから君に魔法をかける、本当の君になれる魔法だ」

「.......本当の」

「そう、本当の君だ」

供奉院会長は静かに目を瞑る。

「三つ数えたら目を開けて。そう動かないで。......3.....2.....1.....0」

供奉院会長が目を開けるとそこには集が.....

「桜満君!!」

「すいません!!」

集は謝りながらもヴォイドを取り出す。

俺も右腕の包帯を外し、ヴォイドを取り出す。
取り出されたヴォイドは小さな戦輪。

『命中まであとは10秒!!』

「「うぉぉぉぉおおっ!!」」

命中寸前だったドラグーンは供奉院会長のヴォイド......盾のヴォイドによって消滅した。まるで花火をマジかで見たように。

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ