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最期の祈り(Fate/Zero)
空から女の子が降ってくるのはロマンスとか言った奴、ふざけるな出て来い!!by一夏
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スーツにダークコートだ。周りから完全に浮いている。
千冬の方に目をやると、彼女は額を押さえながらも顎をしゃくってきた。お前が説明しろと。
了解の意を込め溜め息をつくと、切嗣は少し集団の中から抜け出た。
「ちょっと見てもらった方が早いかな」
少し声を大きくし、告げる。
「IS、シルバームーン起動」
衆目の中で彼がISを使うのは二度目だ。セシリア救出の際に一回使ったきり。しかも、見ていた人間は限られていた。彼のISを間近で見たのは実際に闘った事のある真耶とそれを見ていた千冬だけだろう。
光が切嗣を刹那の間隠匿する。
現れたのは、さっきと同様の黒い服に身を包み、体の要所にのみ機器をつけた切嗣だった。目を覆うバイザー、両肘、両膝を保護する為の防具、腰回りにぴったり付く加速機。色は全て黒。誰が見てもISを装着しているとは判別出来ない姿だった。
「見ての通り、僕のISは普通とは大分異なっている」
全員が事態に追い付いたのを見届けると、切嗣は語り始めた。
「原理は解らないが、これはISスーツを来ていてもある筈のメリットが一切無いんだ」
そこで一旦句切る。ここまでで何か質問が無いか見渡してみる。特に何を言われることも無く、先を促された。
「続けるよ。更にこのISの衣服に関する基本情報が、何故かこの格好になっているんだ。ISを起動させる度に、強制的にこのコートとスーツを着ることになってね。一応、この服ならある程度の恩恵もあるから構わないけど」
言いながら、軽く手を千冬に向けてふる。
「終わったか。他に気になることがあるなら後で聞け」
やっと授業が始められると、指示を飛ばす。
「ISを展開しているなら丁度いい。衛宮、お前には模擬戦をして貰う。一度、こいつらにも生の戦闘を見せておく必要がある」
これが、実技授業の醍醐味だろう。デスクでは決して体験出来ないモノをやってこそだ。しかし……
「急ですね……分かりました。しかし、宜しいのですか?このISじゃ普通の戦いは見せられませんよ」
それが気掛かりだ。切嗣のISの形状を考慮すれば普通の、悪く言えばテンプレ通りの戦いは見れないだろう。
「構わん。どうせ、画面の中で見ているだろう。今更、わざわざ集中して見るとは思えんからな」
ならば、今までとは違うモノを見せて多少は刺激を与えようと言うのだろう。
納得したのか切嗣達は頷いた。
「それで、相手は?」
「まぁ、待て。もうそろそろ……」
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話は変わるが、ドップラー効果を知っているだろうか?音源、若しくは観測者が移動しているときに音を観測すると波長と振動数に影響がでるというやつだ。救急車のサイレン何かが良い例だろう。ざっくばらんに説明するなら観測者に対して相対的に近づいて来る場合には音は高くなり、逆に
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