変わらぬ瞳
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って、人少なすぎない?何か有ったの?」
その人物は入ってくるなり、クラスの揃いの悪さに唖然とした。
「あー、鈴。後で説明するから」
切嗣を気遣って一夏が先を制する。
「とりあえず紹介するぞ。こいつが衛宮切嗣。二人目のIS操縦者だ」
一夏の言葉を聞いて、漸く目の前に見知らぬ男が居るのに気付いた。
「あ、本当に二人目がいたんだ……まぁ、いいわ。凰鈴音よ。宜しく」
そう言うと、何の気負いも無く右手を差し出した。
「衛宮切嗣。呼び方は何でも構わないよ」
差し出された右手を、切嗣もまた特に気負うことも無く握り返した。
. 「で、あんたはさっきから何で黙りっぱなしなのよ、セシリア?」
そう言うと、くるっと体を90゜回転させ先程から何か言いたそうな顔をしていたセシリアに向き直った。
「な……そんなこと」
「そんな顔してれば嫌でも解るわよ」
ぐっ、と黙り込むセシリア。確かにさっきから彼女は切嗣に何かを言おうとしていた。していたのだが、いざ話しかける時になると何か躊躇う様に口をつぐんでしまっていた。
「はぁ、あんたはそんなタマじゃ無いでしょ」
「し、失礼な!私だって女性ですのよ!少しくらい躊躇うことも有ります……」
セシリアと鈴音の付き合いは2週間に満たない。しかし、その短さを補って余りあるほどのぶつかり合いをした。実際、一夏と鈴音との戦いが終わって後、セシリアと鈴音は訓練と称して度々戦っていた。それがあってか、お互い相手の事を気にかけるようになっていた。それ故、今では、顔を見るだけで何となく相手の考えていることが解るようになっていた。
鈴音からすれば、今のセシリアは「放ってはおけない」状況にある。
「セシリア、一体……」
「少し屋上に行ってくるよ」
鈴音が何かを言おうとした突如、何を思ったのか切嗣は席をたつと教室を出ていった。
「気を使わせちゃったかな……。とにかくこれでゆっくり話せるわね。一体何があったの?」
side 切嗣
. 屋のベンチに座り五分程空を見ていると、人の気配が感じられた。
おずおずと此方を窺うように扉の隙間から見ていたようだが、覚悟を決めたのか姿を表した。現れたのは、案の定セシリア・オルコットだった。
「隣、宜しいでしょうか?」
消え入りそうな声で尋ねる。
「構わないよ」
すると、少し緊張がほどけたのか声に艶が戻った。
失礼しますと、頭一つ分のスペースを残し隣に人の気配が生まれた。しかし、そこから会話が続かない。
「最近、何か変わった事は無かったかい?」
仕方無しに、特に当たり障りの無い質問をする。意外な事に、話を振ってみたところオルコットは積極的に話をしてくれた。」
.
.
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「謎の無人IS……」
「ええ。一夏さんが何とか倒しましたけど……切嗣さんはどう思わ
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