5th 洞窟、そして仲間
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5th 洞窟
《サンタローズ パパス、リュカ邸》
パパスSide
今朝私が起きると、子供達、リュカとナインがもう起きていた。
「おはよう。リュカ、ナイン。」
私が声をかけると、何やら秘密の相談事をしていたらしく、驚いた顔をしてこっちを見た。
世からぬことを企んでいないといいが...
「お、おはよう。お父さん。」
「おはようございます。パパスさん。」
ナインは私に対して丁寧な言葉を使っている。昨日言ったことが原因だろうか?
「朝から一体何を話し合っているんだ?」
「な、なんでもないよ!お父さん!」
私はナインをじっと見る。
「えっ。何もないぞ...です。」
「なら良い。」
まあ何かあったとしても、対したことでもないだろう。
「えーっと、お父さん?」
リュカが遠慮がちに聞いてくる。
「ん、どうした、リュカ?」
「これからナインと出かけてきたいんだけど、いい?お昼頃には帰ってくるから。」
「別に構わないが... 朝ごはんはいいのか?」
「大丈夫!サンチョが昨日お弁当作ってくれといたから。じゃあ、行ってきまーす。」
「あ、おい。リュカ!」
もう走り去っていた....
「いってきます、パパスさん。」
「あ、待ってくれ、ナイン。」
私は今にも出かけようとしているナインに声を掛ける。
「なんだ... ですか?」
「私たちはもう家族なんだ。だから、そんなにかたくならなくていいぞ。丁寧な言葉を使うのも良いことだが、せめて私のことは’お父さん'と呼んでくれ。昨日ああは言ったが、家族に対してはもっとゆるくしていいんだぞ。」
「わかりました。いや、わかったよ。お父さん。じゃあいってきます。」
そう言ってナインは走り去って行った。彼は嬉しかったのか、笑顔だった。
「さて、私は今日の仕事に取り掛かるか。」
調べ物をするべく、本棚に向かいながらそう呟いた。
パパスSide end
《サンタローズ 教会前》
シスター・ミラside
リュカ君が教会まで走ってきた。
遊びにきてくれたのかと思ったがどうやら違うらしい。
人を待っているようだ。
「リュカ君、おはよう。何してるの?」
「あ、おはよう、シスター・ミラ!」
リュカ君って可愛い。この前の2年に及ぶ度の前、リュカ君とはよく遊んでいた。私は8歳、リュカ君は4歳だった。あの頃はまだ小さかったのに、旅を経て大きくなり、少したくましくなったように見える。私の方が年上だけれど、リュカ君にはかなわないだろうな。
「ナインを待ってるの。家から早く走り過ぎてきちゃったみたい
。」
「リュカ君足早いものね。あと、2年前にも言ったけど、私のことは呼び捨てでいいよ。」
4歳しか離れてないのにシスターと呼ばれると歯がゆい。
「えー... でも... あー
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