暁 〜小説投稿サイト〜
ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第16話 刀を打つべし!!え?それどころじゃない?
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「新しい金属で作った合金を使用しています。重さは鉄の半分で、強度は鋼鉄製の物より上ですよ。その上で父上の《固定化》と《硬化》を、重ねがけしてあります」

「えっ!? 本当に!?」

 私の言葉に母上が驚きの声を上げます。

「シルフィア。明日になったら、ためし突きをしてみないか?」

「ええ。是非そうするわ」

 母上のご機嫌は、完璧に治ったみたいです。

「シルフィア。その……すまなかった。シルフィアが喜んでくれると思って、鍛冶場に夢中になり過ぎた。その所為で負担をかけてしまっては、全く意味が無いのに……。本当にすまない」

「ごめんなさい」

 父上が頭を下げたのに合わせて、私も謝りました。

「もう気にしてないわ」

 父上と母上が、見つめあいラブラブ空間を作成しました。

(これ以上夫婦の寝室に、邪魔者が居る事は無いですね)

「父上。母上。おやすみなさい」

 私は寝室から逃げだしました。



 朝食の時に母上が「朝食後に、新しい剣(レイピア)の試し突きをする」と、宣言しました。そして新しい剣(レイピア)の美しさと軽さを、熱く語ります。当然それが父上と私のプレゼントである事も……。

 その時何故か、ディーネとアナスタシアの視線が痛かったです。

 朝食も終わり、家族全員で中庭に移動しました。早速母上がレイピアを抜きます。日の光の下で見るレイピアの刀身は、照明で見た時より何倍も美しく見えました。ディーネとアナスタシアは、その刀身に心奪われている様です。

 父上が試し突き用の泥人形を、《錬金》で3体作り出しました。

 母上は泥人形に向かって、一体につき軌道の異なる突きを5〜6回放ちます。

 戻ってきた母上はご満悦でした。どうやら満足の行く使い心地だった様です。

 続いて母上は、マインゴーシュを取り出しました。レイピアと同じように七色の光を放ているそれは、相手が居なければ使えません。

「アズロック。相手をして」

「分かった」

 父上が返事すると、2人は準備運動を始めました。

「母上。そのマインゴーシュは相手の剣を受けた時、接触部を滑らせて溝で受けてください。その後はソードブレイカーの要領で、相手の剣を折るなり落とすなりしてください」

「なるほど。この溝はそう言う意図があったのね」

 母上が嬉しそうに頷いていましたが、良く考えたら父上と母上の模擬戦を見るのは初めてです。

 私達は期待しましたが、どうやら父上と母上は本気は出さない様です。何合かレイピアを合わせると、母上が父上の杖剣(レイピア)をマインゴーシュで受けました。マインゴーシュを巧みに操り、ソードブレイカーの溝で父上の杖剣(レイピア)を受けます。

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