暁 〜小説投稿サイト〜
ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第16話 刀を打つべし!!え?それどころじゃない?
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性が高そうだ」

「レイピアは実践的な物でありながら、デザイン性も持たせたいです。マインゴーシュは、使いやすさと母上の性格を考えて、ソードブレイカーの機能を付加しようと思います。イメージはこんな感じです。《錬金》」

 私が《錬金》を唱えると薪の形が変わり、翼の様なガードが付いたレイピアと刀身とガードの間に溝が付いたマインゴーシュになりました。

「デザインが良いな。……しかも実戦向きな形状だ。これならシルフィアも満足するだろう」

「では、父上がレイピアを担当してください。私がマインゴーシュを担当します。完成しても《固定化》は待ってください。とっておきの仕上げがありますので」

 父上の了承を確認すると、チタン合金を《錬金》で武器の形にする作業に入りました。



「ギルバート。こっちは出来たぞ」

「待ってください。こっちも終わります。…………出来ました!!」

 私は完成したマインゴーシュを見て、思わずガッツポーズをとってしまいました。かなり良い出来です。しかし父上が作ったレイピアは、もっと凄いです。私が作った見本より、数段実践的で美しいのです。デザインは一緒なのに、なんでここまで差が出来るのでしょうか?

「……凄い」

「まだまだ子供には負けられんよ。……で、とっておきの仕上げとは何だ?」

「こうするんです。《錬金》」

 私は刀身に向けて、杖を振り下ろしました。

 私の《錬金》が発動すると、刀身が七色に輝き始めました。私がやったのは、刀身の表面に薄く酸化被膜を《錬金》しただけです。チタンの特性を利用しただけですが、酸化被膜が厚過ぎても薄過ぎても駄目です。以前していた練習の賜物(たまもの)ですね。

「これは。……素晴らしい」

 父上が感嘆の声を上げています。

「これで母上も納得してくれるでしょうか?」

「十分だ」

「では父上。仕上げの《固定化》と《硬化》を、お願いします」

「任せろ」

 父上が《固定化》と《硬化》を、重ねがけして完成しました。早速母上の所へ持って行きます。

「シルフィア」「母上」

 父上と2人で寝室に突入します。入った瞬間、殺気で死ぬかと思いましたが、ここで引き下がれば鍛冶場が死にます。

「シルフィア。私とギルバートからのプレゼントだ。受け取ってくれ」

 父上が母上の殺気を押しのけて、レイピアとマインゴーシュを差し出しました。母上がそれを見ると、殺気が一瞬で吹き飛びました。

「これは? ……綺麗」

 母上がレイピアを手に取ると、その軽さに再び驚きます。

「軽過ぎない? 強度は大丈夫かしら?」

 レイピアの美しさと軽さに、芯を抜いてある装飾剣の疑いを持った様です。眉間に皺が寄りました。
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