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MSV-蒼空の英霊-
不正規戦 前編
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U.C.0079.6. ヨーロッパ ドイツ森林地帯 夜遅く

 第一次地球降下作戦でジオン公国軍がその手中に収めたヨーロッパ各地で連邦軍のゲリラ戦が繰り広げられていた。

「そういえば最近連邦がゲリラやってるそうですね。」
「らしいな。すでに被害も出ている。速やかに排除しなければいけない。」

 彼らの現在の任務は連邦軍のゲリラ狩り。連邦軍が組織した対MS特技兵たちだ。
 最近ではその特技兵に無視できない程の被害が出ている。

「この辺りは森で見通しが悪いから一層注意しろ。」
「わかってますよ。あの茂みからピューッとミサイルが出て…。」

 出てきた。そう連邦軍のゲリラが放ったミサイルが。

「ガガっ!?」
「大丈夫か?」
「クソッタレ!散開しろ。赤外線センサー、警戒範囲を広げろ。」
「すでにやってますよ。」

 一番左側を警戒していたザクにさらにそれらミサイルが飛来する。

「クソっ、どこに居やがる。」

 マシンガンをばらまくもミサイルの数は変わらない。自機への被害が増える一方。

「落ち着け、Sマインだ。Sマインをバラまけ。」
「言われなくても。」

 マシンガンの雨が止み、代わってSマインが降り始める。
 すると足元から悲鳴が聞こえた。だが、まだ残っているようでミサイルが飛んで来る。

「今度は当ててやる。」

 ザクのカメラははっきりと発射光を捉え、そこに120oの銃弾が降り注ぐ。

「やったか?」
「いや、まだだ。この影は装甲車だな。」
「ヤるか?」
「一応ヤっとくか。」

 僚機のザクバズーカの穂先が上がる。

「どこに逃げようってんだ。」

 装甲車は急発進して逃亡を図ったが、視野を広げたザクから逃れることは出来ない。

「ありゃ?あれなんだ?」
「えらく熱を持っているな。しかも多い。」

 装甲車が逃げていく先には多くの熱源があった。そしてその中に突っ込んだ行く。

「ま、いいか。死ねよ。」

 ついにバズーカが火を噴き、弾頭がみごとに装甲車に当たった。

「これで全部か?」
「だろうな。一応あの熱源調べて帰るか。」
「そうですね。」

 三機のザクはその不審な熱源に近づいていきカメラはその姿を捉えた。

「こいつは連邦軍のタンクじゃないか。」
「変だな。前に戦闘したものだったらもう熱はないはずだ。」
「そういえばそうですね。」

 その時だった。機内にロックオンアラートが鳴り響いたのは。

「ロックオンだと?どこから。」
「またか、散開しろ!相手はおそらくタンクだ。」
「熱に隠れていやがる。弾ばら撒けば当たる。」
「おうよ。」

 マシンガンを持つ者は弾をまんべんなく撒く。その着弾点で火柱が上が
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