第51話
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言葉が聞こえ、一気に現実世界に戻る神裂。
神裂がうろたえているのを見て土御門はニヤニヤ笑いながら言葉を続ける。
「こりゃあ生半可な詫び方じゃあすまないぜよ。
ねーちん、どうする?」
土御門の言葉を聞いて麻生の言葉を意味を考える他に、もう一つ考え事が増えた神裂だった。
オルソラ教会の広場で一人の女性が一〇人を超えるシスターに囲まれていた。
二重まぶたが印象的で髪はショート、その手には海軍用船上槍を持つ女性の名前は五和。
五和は肩で息をしながら周りに注意を配らせる。
他の天草式の仲間も自分の身を守るので手一杯だった。
フォローを期待するのは難しい、自分のコンディションが最大なら突破できたと思うが、今は走り回りながら敵と戦ったので体力が大きく消耗している。
(覚悟を決めないといけませんね。)
そう心に決意して強く槍を握り締める。
死ぬつもりはない、どんな手を使ってでも生き残るつもりで戦う。
周りのシスターが身構えて一斉に五和に襲いかかろうとした時だった。
突然、空から人が降ってきたのだ。
五和の前に立つように降ってきた人物は漆黒の服を身に纏った白髪の男だった。
その場にいる全員が突然の男の登場に驚いている時だった。
男の掌には小さな竜巻ができていてそれがパン!、という音を立てて弾けると次の瞬間、五和と男を守る様に周りに風が吹き荒れ周りにいたシスター達を吹き飛ばした。
五和はただ呆然とその男を見つめている。
男は面倒くさそうな顔をしながら独り言のように呟いた。
「さて、あと何人いるかは知らないが片っ端から吹き飛ばせば問題ないか。」
男は五和を気にせずに前へ進んでいく。
そこでようやく五和は声を上げた。
「あ、あなたは何者ですか?」
その声を聞いた男は五和の方に顔を向ける。
「通りすがりの一般人Aだ。」
男はそう言って再び歩を進めていく。
突然現れた麻生にシスター達は驚いてたが自分達の敵であると分かると麻生に向かって武器を向ける。
麻生は自分の目の前にいるシスター達を風で吹き飛ばそうとした時、横から炎が襲い掛かりシスター達を吹き飛ばす。
その先にはルーンの魔術師ステイル=マグヌスが複雑な表情を浮かべて立っていた。
「ようやく来たか、麻生恭介。」
「元気にしているか?」
「この状況を見てよくそんな事を言える。
元はといえば君が最初からいればこんな事にはならなかった。」
「こっちにも野暮用があったんだよ。」
ステイルと麻生が話をしていると、ステイルの後ろから黒く染め直した髪をツンツンに固めたクワガタのような髪型を持ち、衣類も白地に斜めの赤十字が染め抜かれたぶかぶかのTシャツにだぼだぼの
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