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SAO−銀ノ月−
第三十七話
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の腹で肩をポンポンと叩いていた。

「必ず発生するはずのlighteffectがないswordskill……消えたと思ったらいきなり俺のbehindに現れる……何をどうやったか知らないが、なかなかにinterestingだったぜ?」

 そう言いながら、Pohは俺の首元へと、その手に持った死神の鎌と見間違うような凶刃を移動させ、いつでも俺を殺せるような態勢へと移行した。

 予備の日本刀がアイテムストレージに無いわけではないものの、メインで使っていた日本刀《旋風》より切れ味が優れているわけがなく、そもそも敵を目の前にしたこの状況で、アイテムストレージからアイテムを取りだすことなど、クラウドのような《クイックチェンジ》のスキルをマスターしていないと到底不可能な話だ。

 ならば、あまり自信は無いが武器を使わない徒手空拳による格闘戦……いや、俺には戦闘用スキルである《体術》スキルは使用不可能であるし、慣れないシステム外スキルを駆使しても、Pohの包丁さばきの前には太刀打ちできはしないだろう。

 目の前の死神から放たれる、絶対的な『死』のイメージを回避するためのアイデアが頭の中で次々と現れ……その数だけ頭の中から消えていくこととなった。

 それもその筈であり、今のこの状況を将棋で例えるのであれば、もう詰んでいるのだから。

「It`s show ti……ッ!?」

 包丁を油断なく俺に向かって構えたまま、また何事か英語で言おうとしていたPohが突如として後方に跳んでいき、包丁の射程距離圏外へと大幅に遠ざかった。

 Pohが警戒して引き下がったのは、俺とPohの間を空を切り裂くかのように飛ぶ銀色の円刀……そして、俺自身も背後へと引っ張られていた。

「ショウキ、大丈夫!?」

 俺を背後へと引っ張ってくれていたのは、俺たちのギルド《COLORS》のリーダーたるアリシャ……彼女もどこかでオレンジプレイヤーと戦っていたのだろうか、いつもより服が煤けているようにも見えた。

「アリシャ、今までどこに……?」

「ショウキが行った後、また別のオレンジプレイヤーが来てて、わたしとリディアはそっちの方に行ってたのよ! で、ヘルマンは?」

 ギルド《COLORS》のギルドマスターたる彼女もまた俺と同じように、自分たちの中で最強のメンバーはヘルマンであると理解し、全幅の信頼を寄せていたのだろう。
だが、確証は無いものの、結果としてヘルマンはPohに敗れて死んでしまった確率が高い……未だにヘルマンの死についての考察が、こうしてボヤケてしまっているのは、まだ自分がヘルマンが敗れて死んでしまったことを認めていないからであろう。

 認めたくない気持ちが邪魔をして、俺はアリシャからの質問に言葉を発することは出来ずに、首を
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