第十二話 龍を喰らうもの
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える。
「偵察ですか?」
「強いて言うなら男を磨くためかな」
「!?」
クスハがレーツェルの言葉に首を捻る。彼女にはわからないことであった。
「男を、ですか」
「それがわかるようになれば大きい」
レーツェルは笑ってまた述べた。
「クスハ君にとってな」
「そうなんですか」
「さて、ところでジュースだな」
何とここで話をジュースに戻してきた。
「どうするかだが」8
「あの、レーツェルさんさ」
ボスが彼に言う。
「あまり言うのはどうかと思うだわさ。けれど」
「そうでやんすよ」
「喉渇いていないですよね、今」
ヌケとムチャもさりげなく彼を止めようとする。
「だから今は」
「止めた方が」
「いや、折角だ」
だがそれでも彼は飲もうとする。
「試してみよう。さて」
「うわっ!レーツェルさんが!」
「死んだ!」
だが彼は生きていた。しかし普通の人間ならば気絶は確実であった。それを耐えてレーツェルは何とか生き残りそのまま格納庫に向かうのだった。
レーツェルが超人的なタフネスを見せ付けていたその頃。ブリットとゼンガーは修業に明け暮れていた。レーツェルの言う通り。
「さあ来いブルックリン!」
ゼンガーが彼に声をかける。二人はもうそれぞれのマシンに乗っていた。
「はいっ!」
ブリットはそれに応えゼンガーへ突き進む。だが。
その足元を剣で薙ぎ払われた。
「うわっ!」
「踏み込みが甘い!」
足に攻撃を受け後ろに退く。ゼンガーはその彼に対してまた言う。
「いいか、訓練だと思うな!」
「はい!」
「これが実戦だったならば御前はそれで終わりだ!」
「は、はい!」
「だが。筋はいい」
ゼンガーはこうも言うのだった。
「それは認めよう」
「有り難うございます」
「そして今日は既にかなりの修練を積んだ」
そしてまた述べた。
「そろそろ仕上げに入るぞ」
「仕上げですか」
「そうだ、この俺から一本取ってみろ」
「えっ!?」
この言葉にはブリットも絶句した。
「ゼンガーさんから。俺が」
「そうだ!」
ゼンガーはまたブリットに対して言う。
「この俺からだ!いいな!」
「一本を」
「どうした!」
ブリットの声が小さくなったのを見てまた叫ぶ。
「聞こえんぞブルックリン!」
「わかりました!」
「わかったならば来い!」
ゼンガーはまた叫ぶ。
「いいな!」
「はい!じゃあ!」
ブリットは気合を溜める。そうして気力を充実させるのだった。
「はあああああ・・・・・・」
「そうだ、その調子だ」
気合を溜めるブリットに対して言う。
「そこまではいい。だが」
「行きます!」
「基礎も気迫も申し分ない」
ブリットの動きを見ての言葉だった。ゼンガーはあくまで冷静である。
「しかしだ!」
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