第十二話 龍を喰らうもの
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「あの時は何でもない感じだったけれどな」
「そうだね」
ザズはジェオの言葉に頷く。
「ただあのガンエデンの部下か何かだった感じで」
「そうだったな」
「しかしじゃ」
アスカがここで言うのだった。
「あの力は半端なものではなかったのう」
「ガンエデンの時で既に」
シャンアンはそこを指摘してきた。
「かなりのものでしたな」
「それが今は」
続いてサンユンが言う。
「もっと強くなっていますよ」
「そうですね」
タロラは彼のその指摘に頷いた。
「それもかなり」
「あの強さはあれだ」
タータは真顔で述べる。
「ガンエデンにも匹敵するな」
「ガンエデンにも」
クスハはそこまで聞いて顔を暗くさせた。
「そこまでの力が」
「あるな、間違いなく」
レーツェルはいつものクールさで述べた。
「それもかなりだ」
「そうですか」
「しかもだ」
レーツェルは言葉を付け加える。
「間違いなく我々の敵に回っている」
「彼の正義で、でしょうか」
ブリットはそこでレーツェルに問うた。
「あの時俺達に言ったように」
「どうかな、それは」
レーツェルはそれには首を捻ってみせるのだった。
「違うのですか?」
「考えが読めない」
そう述べて首を捻るのだった。
「どうにも。あえてそうさせているな」
「そもそも何者なんだ?」
ヒューゴは話の核心をついてきた。
「それすらもわからないが」
「やっぱりどう見てもアジア系ではないし」
アクアも言う。
「あの顔はむしろ」
「むしろ?」
「ユダヤ系の顔なのよ」
そう皆に告げるのだった。
「ユダヤ系!?」
「ええ、そんな感じよ」
こう言うのだった。しかも。
「それも古代ユダヤ系」
「古代の!?」
「何でそんな顔に」
「そこまではわからないけれど」
アクアでもわかるのはそこまでであった。
「ただ。そこにも何かあるのかも」
「古代ユダヤ系。そういえば」
今度気付いたのはリツコであった。
「バルマー帝国の名前は」
「バルマー!?」
「奴等も」
皆バルマーと聞いて顔色を一変させる。言うまでもなく彼等の不倶戴天の敵だからだ。
「彼等のそれぞれの名前があるわね」
「ああ」
「ラオデキアとかユーゼスとかですよね」
「どれも。古代ヘブライ語よ」
リツコは言う。
「使徒達と同じで」
「使徒達と!?」
「まさか」
「いえ、リツコの言う通りよ」
今度はミサトが真顔で言うのだった。
「私も調べたけれど。どれも」
「ヘブライか」
サコンはそれを聞いて顔を顰めさせるのだった。
「孫光龍にバルマー帝国に使徒。その三つがヘブライと何かしらの関係にある」
「そこに大きな謎が」
「まだ確信ではないけれどね」
ミサトはブリットに告げる。
「けれど。
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