第十話 内なる修羅
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く。
「必殺!抹殺!」
「数があってもうざいだけだ」
シャニはフレスベルグを放った。曲がるビームが敵を屠って消し去っていく。
「うざい奴等は消えろ」
「何かすげえなあ、おい」
「トウマさんさあ!」
クロトがトウマに声をかけてきた。
「静かにしていていいから!」
「ここは俺達がやらせてもらうぜ!」
オルガもトウマに言う。
「偵察に専念してくれよ!」
「もっとも」
シャニが続く。
「ここでこいつ等全員死ぬ」
「いや、それでもな」
トウマは三人の派手な暴れぶりにいささか引きながらも応える。
「俺のところにも来ている。だから」
「僕そっち行こうか?」
「俺が行く!」
「いや俺が」
彼等も彼等なりにトウマに気を使っている。ただの戦闘機械ではないのだ。
「いいさ。俺だってやらなくちゃいけないんだからな」
「そうなんだ。じゃあ」
「俺達は俺達でやるぜ」
「それでいいか」
「ああ、そっちはそっちで頼むぜ」
トウマも言葉を返す。
「俺は俺で!食らえ!」
目の前の敵をいきなり蹴りで屠った。
「そして!」
また敵を一体。今度は拳で。
「やれるだけはやる!何があっても!」
「だが」
劾はそんな彼を見て一人呟くのだった。彼も既に戦闘に入っている。
「まずいな。やはり」
トウマを怪訝な顔で見ながら戦闘を行う。百鬼帝国は次々と新手を繰り出してくる。
三人と劾、そしてトウマでやっとだった。トウマにも負担が増す。
「くっ、まだ出るのか!」
「さあ、行くのだ!」
ヒドラーが後方から指示を出していた。
「例え少数でも手を抜くな!」
「言ってくれんじゃないの!」
クロトがそのヒドラーに対して叫ぶ。
「このチョビ髭!」
「あんた、誰かにそっくりなんだよ」
オルガとシャニも言う。
「何っ、わしを誰だと思っている!」
「どう見たってあれじゃないか!」
「おっさん、前世総統だったろ!」
「ばれてるんだよ」
「何を訳のわからんことを!地上人共め!」
同じレベルで喧嘩をはじめた。
「わしは百鬼帝国のヒドラー元帥だ!それ以外の何者でもないわ!」
「嘘だね」
「ああ、嘘だ」
「嘘はよくない」
また三人は言い返す。
「訳のわからんことを!貴様等は後回しだ!」
破壊的な戦闘力を持つ三人とそのガンダムをまずは避けることにした。これは理性的な判断であった。彼は冷静さを保っていた。
「まずはあのマシンを狙え!」
「百鬼ブラーーーーーーーイ!」
鬼達がその指示に応える。そうして雷鳳に一気に向かうのだった。
「くっ、やはりそちらか!」
劾は百鬼帝国の動きを見て声をあげた。
「だがこちらも」
動けなかった。彼もまた多くの敵を相手にしていたからだ。
トウマに敵が殺到する。彼も次々にその相手をするが。
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