第十話 内なる修羅
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ことになった」
「ええ、そうですね」
それについてはトウマもわかった。
「レーダーに反応です」
「数は・・・・・・かなりだな」
「へっ、大したことないね」
「そうだな」
「平気だ」
クロト、オルガ、シャニにとってはそうであった。彼等のガンダムの圧倒的な力からすれば。
「トウマさんさあ」
シャニがトウマに声をかける。
「気楽にやっていいよ」
「僕達が暴れ回るから」
クロトはもう戦闘態勢に入っている。レイダーが変形して敵を探している。
「無理はしなくていいよ」
「そういうことだぜ」
オルガも構えはじめていた。
「どでかいのどんどんぶっぱなしてやるぜ!」
「それはいいが三人共」
劾がここで三人に忠告をした。
「燃料や弾薬のことを考えておけよ」
「むっ」
「そんなの別に」
「気にしなくてもいいじゃねえかよ」
「そうはいかない。我々は今は偵察だ」
劾はまた三人に言う。
「本隊には連絡は取った。それまでな」
「わかったよ」
三人は渋々ながらその言葉に頷くのだった。
「じゃあそれまで」
「大人しく」
「戦うとするか」
「トウマ」
劾はまたトウマにも声をかけた。
「御前もだ。いいな」
「ええ」
トウマはレーダーを見ながら彼に応えた。
「わかりました。それじゃあ」
「敵はかなりの数だ」
レーダーに映っているだけでもかなりのものだ。彼等はそれを見ていたのだ。
「だからだ。無理は禁物だ」
「わかっていますけれど」
「あの女の言葉は気にするなと言った筈だ」
劾はまた言う。
「いいな」
「ええ」
頷きはするがその返事は空虚だった。そうしてその空虚を抱いたまま敵に向かうのだった。
敵は正面から来た。まずは三人が仕掛ける。
「おらおらおらあっ!」
「必殺!」
「死ね」
三人にしては大人しい攻撃が繰り出される。だがそれですらかなりの威力で百鬼帝国のマシンは次々に完膚なきにまで粉砕されていく。
「セーブしていてもよ!」
「この程度は」
「できるんだよね!」
オルガもシャニもクロトもかなりの戦闘力を見せている。さながら戦略兵器のように敵を倒していく。だがトウマはそうはいかなかったのだ。
やはり動きが鈍い。そうして攻撃の照準も甘い。劾もそれを見ていた。
「トウマ、大丈夫か」
「ええ、大丈夫です」
トウマは敵に攻撃を仕掛けながら応える。
「この程度で」
「そうは見えないがな」
劾はまたトウマに告げた。
「今の御前の動きが」
「けれど」
「だから言っている。焦るな。そして」
「そして?」
「迷うな」
そうトウマに言うのだった。
「もう一度言う。迷うな」
「俺は別に」
「いや」
劾はまた言った。
「それでもだ。いいな」
「ですか」
「とにかくだ。今は落ち
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