第十話 内なる修羅
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、シャニの三人だった。劾も一緒である。
「何であんた達まで」
「流石に一人じゃ危ねえだろ?」
オルガがトウマに答える。
「だから僕達もさ」
「来たんだ」
「どうしてもって言うからな」
劾がそう述べてきた。
「それで来たというわけだ」
「そうだったのか」
「俺達がいれば何の問題もねえぜ」
「トウマは寝ていていいからさ」
「任せろ」
三人はそれぞれ言う。トウマはそんな彼等の言葉を受けてまた笑顔になった。彼等の心も同時に感じたからだ。
「悪いな、何か」
「御礼は本でいいぜ」
「僕はゲームソフト」
「新しいCD」
「・・・・・・何か結構安いものばっかりだな」
「こいつ等はそういったのだけあれば文句は言わない」
劾がそうトウマに述べる。
「出撃かトレーニングの間はずっとそうだ」
「そうなのか。そういえば見ないと思ったら」
この三人は普段は案外大人しいのだ。ただ身体が異常に頑丈で身体能力が超人的なだけである。それと頭が少しあれなだけなのである。大した違いは一応はないのだ。
彼等と話をしながら偵察を続ける。話せば意外と悪い連中ではなかった。むしろ気さくな方である。この時ふとオルガがトウマに尋ねてきた。
「ところでトウマさんよ」
「何だ?」
「あんた何で戦ってるんだ?」
そうトウマに問うてきたのだ。
「俺か」
「ああ。何か理由があるんだろ?」
「そうだよね」
クロトもそれに頷く。
「僕達みたいにさ、兵器扱いじゃないんだし」
「理由はある」
シャニも言う。
「それを知りたい」
「そうだね、知りたいよ」
「実はなあ」
トウマは三人に言われてそれについて話をはじめた。
「俺は。ある人に助けられたんだ」
「ある人?」
「バイトしていた時な。たまたまそこで誘導にあたっていた兵隊さんに」
あの時のことを彼等に言う。
「その人達は俺とミナキを安全な場所に誘導させてな。その後怪我人を助けていたんだ。そういうのを見ていたらな」
「自分も」
シャニはそれを聞いて呟く。
「そういうことさ。やっぱりああいうのって凄いよな」
「そうだな」
オルガが最初にその言葉に頷いた。
「そうそうはできねえぜ、やっぱりよお」
「僕達はただ戦っているだけれどね」
クロトは今の自分のことを正直に述べた。
「やりたいように」
「うざい奴は潰す」
シャニもまた。
「それだけだ」
「あんた達はまた何か極端だな」
「だが気持ちはわかるな」
ここで劾が彼等をフォローして述べる。
「こいつ等は御前を」
「ええ、よくわかります」
そう彼にも言葉を返す。
「だから有り難いです」
「あの女のことは気にするな」
劾もまたミナキについて言及する。
「わかったな」
「すいません」
「それでだ。どうやらまずい
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