第十話 内なる修羅
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サトのその言葉に応える。
「頭を打ってね」
「頭を打つことも大事よ」
ミサトはあえてこう表現した。
「痛みがないと人間はわからないから。彼女にも言ったけれど」
「その辺りは豊富な人生経験がものを言うわね」
「まあそうね」
笑ってそれを認めるのだった。
「何かとね。それはレインもよね」
「私もですか」
「だってそうじゃない」
くすりと笑って彼女に言うのだった。
「ドモン君と一緒なんだから」
「まあそれは」
その言葉に照れ臭そうに俯く。
「ドモンだってあれで気を使って」
「そうかしら」
「そうは思えないけれど」
ミサトもリツコもその言葉には懐疑的であった。
「いえ、本当に。あれでかなり」
「だったらいいけれど」
「ドモン君がねえ」
二人はまだ懐疑的なままであった。その様子で言葉を続けるのだった。
「まあいいわ。それでね」
「はい」
「トウマ君身体は大丈夫なの?」
「はい、命に別状はありません」
レインはその問いにモ素直に答えた。
「次の戦いにも参加できそうです」
「それはまたかなり丈夫ね」
「何か本当にガンダムファイターみたい」
「実際に彼の身体能力はかなりのものです」
レインはこうも述べた。
「回復力も。ですから」
「そう。じゃあやっぱりいてもらわないと困るわね」
「そうね」172
レインの言葉にミサトが、ミサトの言葉にリツコが頷いた。
「これから戦いが激しくなってくるでしょうし」
「あの二つの勢力あったじゃない」
リツコがまた言う。
「ゲストとインスペクター?」
「ええ。敵機の残骸を調べていたのだけれど」
「何かわかったの?」
「彼等の言葉通りね」
リツコはまずはこう言ってきた。
「地球の技術をかなり使っているわ」
「地球の」
「ええ。そこに彼等も技術も使ってね。それでかなりの性能を出しているわ」
「そうだったの。やっぱり」
それを聞いたミサトの顔が引き締まる。
「嘘は言っていなかったのね」
「残念だけれど捕虜は得られなかったけれど」
「彼等の中まではわからないのね」
「そこまではね。けれど敵機だけでもかなりのものがわかったから」
「よしとしておかないとってわけね」
「ええ。それで」
まだ言う。
「彼等はやっぱり同じ文明圏みたいね」
「それも敵機からわかったのね」
「同じ種類の機体だったし」
次に言及されたのはそこであった。
「言うならばロンド=ベルとティターンズ位の違いかしら」
「だったら技術的には全然違いはないわね」
むしろザフトよりも違いはない。そこまで違いがないとはミサトも思っていなかった。
「また極端ね」
「とりあえず彼等についてわかったのはそれだけ」
リツコはここまでで話を終えた。
「悪いけれど」
「いえ、今はそ
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