第九話 立ち上がれ!勇気ある者達
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御願いします」
「それはそうとしてよ」
話が一段落ついたところで甲児がまた口を開いた。
「何だ?」
「次の相手は。どうなったんだよ」
「どうもそれが変なことになりそうなんだ」
凱が彼に答える。
「変なことって?」
「どうも百鬼帝国と邪魔大王国が同盟を結んだらしい」8
彼はそう述べる。
「この前奈良に出た時はそうだったらしいな」
「奈良にかよ」
甲児はそれを聞いて顔を曇らせた。
「何となく邪魔大王国に縁が深そうな場所だしな」
「俺達は関西に向かっている」
次に鉄也が言った。
「その情報を受けてだ」
「わかった。じゃあ関西だな」
甲児はあらためて頷く。
「行くぜ。たこ焼き食いにな」
「いいだわさね」
それを聞いてボスも声をあげた。
「たこ焼き食えるのが最高だわさ」
「何言ってるんでやすかボス」
「そうですよ」
それを聞いてヌケとムチャが呆れた顔で彼に突っ込みを入れる。
「戦いに行くんでやんすよ」
「たこ焼き食べるんじゃなくて」
「そんなのわかってるだわさ」
わかっていない人間の言葉であった。
「それ位よ。ただ」
「ただ?」
「たこ焼き食べたいのは嘘はつかないだわさ」
結局はそうであった。
「ああ、早く食べられたらいいだわさね」
「しかしボス」
そんな彼に鉄也が言う。
「何だわさ?」
「今度行くのは滋賀だぞ」
「滋賀!?」
「そうだ、大阪じゃない」
彼はそう忠告する。
「それでもいいんだな」
「滋賀っていうと」
ボスはそれを聞いて自分の知識を辿った。
「あれだわさ?鮒寿司」
「鮒寿司!?」
それを聞いてマリアが首を傾げる。
「何、それ」
「おいマリア知らねえのかよ」
今のマリアの言葉を聞いて甲児が言う。
「そんなこともよ」
「だから何よそれ」
マリアは本当に何も知らなかった。
「教えてよ、そんなに言うんだったら」
「何だったっけ、大介さん」
実は甲児も知らないのだった。それで大介に話を振る。
「鮒寿司というのは鮒を発酵させて作るお寿司なんだ」
「発酵、ねえ」
さやかはそれを聞いて言うのだった。
「じゃああれ?納豆とかと同じなの?」
「近いな」
大介もそれに頷く。
「かなり匂いがするが好きな人はかなり好きらしい」
「ああ、あれはかなりいいですね」
ここでアズラエルが楽しそうに声をあげた。
「実は僕はあれが好きでしてね」
「そうだったの」
ひかるはそれを聞いてアズラエルを見た。
「アズラエルさんも通なのね」
「僕は変わった食べ物が好きなんですよ」
単なるゲテモノ好きなようだ。
「何かとね。例えば蝙蝠とか」
「ちょっと」
ジュンはそれを聞いて少し引いた。
「他にも色々と。そうですか、あれですか」
「たこ焼きよりも美味いだ
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