第九話 立ち上がれ!勇気ある者達
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な!全然同情も何もできねえってやつだ!」
「ああ、そうだな」
「ケーンの言葉に同意させてもらうよ」
タップとライトも続く。
「ミナキさんよお」
ケーンはミナキを睨んでいた。
「あんた、そんなに偉いんなら一人でやればいいじゃねえか」
「なっ・・・・・・ケーンさんまで」
「そうして一方的にトウマさんが駄目だっていうんだろ?じゃあ俺達だってそう一方的に決めたっていいってことだよなあ」
「そんなこと私は」
「同じだよ」
沙羅の言葉も嫌悪に満ちている。
「自分の立場になって考えればいいんだよ」
「トウマにロンド=ベルを出て行けって言ってるわけじゃないじゃない。どうしてそこまで」
「人はね。努力するものなんだ」
雅人もミナキに言う。その目は沙羅のそれと全く同じだ。
「それが見えないかわかろうともしないのは」
「人として最低だ」
亮は冷たく言い放った。
「少なくとも誰かを救うことも守ることもできはしない」
「くっ・・・・・・」
「頭冷やすかちょっとトウマの心も考えやがれ」
忍は今にも彼女に背を向けそうであった。
「それができねえっつうんならもうあんたは雷鳳にも近付く資格はねえ」
「トウマさん、気にしたら駄目です」
「そう、そうですよ」
シンジとミレーヌがトウマをフォローしていた。
「こんな人の言うことなんか」
「気にしないで。また雷鳳で」
「いや」
だがトウマはそんな彼等の言葉に対して首を横に振るのだった。
「皆に気持ちは有り難いけれど俺は」
「どうしたんですか?」
「一体何が」
「俺が・・・・・・雷鳳に合わないっていうんなら」
彼は寂しい言葉で言う。
「それでいいさ。俺は降りるよ」
「そ、そんな・・・・・・」
「あんな冷たい人の言うことなんか!」
「いいさ。やっぱり俺は」
「何言ってるのよ」
ミサトが彼に言った。厳しい声と顔で。
「そんなこと許さないわよ」
「ミサトさん」
「次の任務があるでしょ」
ミサトは言う。
「次の任務!?」
「そうよ。邪魔大王国も百鬼帝国もまだいるから」
「けれど俺はもう」
「誰が戦えって言ったの?」
ミサトはあえてこう言う。
「えっ、けれど」
「偵察よ」
ここですっと微笑むのだった。
「トウマ君明日の担当よ。忘れたの?」
「えっ、いやそれは」
「じゃあ行って来てもらえるわね」
「けれどミサトさん」
まだ何もわかっていないミナキはミサトにも言おうとする。
「トウマはもう」
「これは命令です」
ミナキには絶対的に峻厳な声で言うのだった。
「いいわね。命令よ」
「命令・・・・・・」
「異議があれば貴女が降りてもらうわ」
「そうしろ!」
シンが言い放つ。
「もうあんたみたいなのとは一緒にいたくもないからな!」
「そうよ
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