第六話 妖花フローラ
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二人に語る。
「俺は新たな姿に生まれ変わったんだ」
「サイボーグがね」
「いや」
凱は今のルネの言葉は否定した。
「サイボーグはロボットじゃない。人間だ」
「ふっ、そうだったね」
「だからだ。御前は人として進化したんだ」
「人として、か」
「そうだ。やったな」
爽やかな笑顔でジーグに告げる。
「立派にな」
「そうか。じゃあこれからもどんどん戦わせてもらうぜ」
ジーグは明るい声に戻っていた。その声で語る。
「鋼鉄ジーグとしてな」
「ああ、頼むぜ」
「頼りにしてるよ」
三人は笑顔で言い合う。今司馬宙は一つの壁を乗り越えたのだった。
「そうか、よかったな」
皆凱とルネから話を聞いた。そのうえで素直に宙を祝福する。
「御前もまた強くなったんだな」
「戦士として人間として」
「ああ」
皆の言葉を受けて会心の笑みで頷く。
「この力でこれからも戦わせてもらうぜ」
「そう来なくてはな」
ギャブレーが今の宙の言葉を聞いてにこやかに笑う。
「鋼鉄ジーグではない」
「ギャブレーの頭の中は全然成長しないのにね」
「全くだね」
横からアムとレッシィがギャブレーをからかってきた。
「いつもいつも同じことばかりやって」
「学習能力がないにも程があるさ」
「言ってくれるな、二人共」
二人に言われてムッとした顔を見せる。
「私とて。成長しているのだよ」
「そうか?」
バーンがそれを聞いて疑問を顔と声で示してきた。
「私にはあまり見えないぞ、ギャブレー殿」
「バーン殿、それはまりではないか?」
何故か他人の気がしない彼に言われてギャブレーも心中穏やかではなかった。
「私とてこれでも」
「済まない、言葉を取り消す」
「わかってくれればいいが。それにしてもだ」
「だってねえ」
「この前も空腹に耐えかねて」
クスハの料理を食べて憤死しているのだ。異なる星の人間も彼女の料理は駄目なのだ。
「あれはつまりだな」
「まあ生きていたからいいけれど」
「せめて普通のお菓子でも食べておけ」
「くっ、わかった」
悔しいが頷くしかなかった。これでとりあえずギャブレーの話は終わった。
「それでだ」
大文字が宙に言う。
「宙君も成長した。我が軍の戦力はその分充実した」
「そうですね」
「新入りもいますし」
皆トウマに顔を向ける。彼も未熟ながら頑張っていたのだ。
「ここは攻勢に出よう」
「攻勢!?」
「相手は」
攻勢と聞いて色めきだつ者達も多い。相手は何処かと。問いたくて仕方がないようだった。
「まずは邪魔大王国か」
大文字はそう判断した。
「先の戦いでのダメージが癒えるまでに。決着をつけておこう」
「それじゃあ一気に」
「ここで一気に敵を減らして」
彼等の作戦は決まった。しかしここで思わ
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