第五話 百鬼帝国
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は苦笑いを浮かべている。
「いいですけれど」
「それにあれよね」
ここでキーンが密かに囁く。
「ダンクーガの人達とかトッドとか」
「そうね」
マーベルが彼女に応える。
「気をつけないといけないわね」
「俺もかよ」
トッドは名前を出されて苦笑いを浮かべてきた。
「そういう連中って嫌いでしょ?」
「ああ」
しかしキーンのその言葉には頷く。
「あんまりな。関係ないのは巻き込みたくはない」
「そうよね。だから」
「安心しな。それでもクールにやるさ」
だがトッドはこう返す。
「俺も場馴れしてるしな」
「そうなんだ」
「当たり前だろ。ずっと戦ってきたんだからな」
また言った。
「馴れてるさ。ただし」
「目の前に出たら容赦はしない」
「そういうことさ。少なくともクールにはやらせてもらうぜ」
「何か結構やばそうなのいるわよね、ロンド=ベルは」
リムルも苦笑いを浮かべる。
「何気に」
「全くだな」
頷くニーの顔は晴れない。
「俺も。自信がない」
「そうした相手を前にしたら?」
「ああ。落ち着ける自信がない」
また言う。
「どうしてもな」
「そう。ニーも」
「そうした相手がいると思うだけでな」
これがニーの本音だった。
「嫌な気分になってしまう」
「まあそれが普通さ」
オリファーがそんなニーをフォローするように声をかけてきた。
「俺だって自分の家族が狙われたらな。しかも武器を持たないとなるとな」
「オリファー」
マーベットは夫のその言葉に顔を向ける。
「相手を許せない。しかしそこを抑えてな」
「やるしかないのよね」
「そうね」
マーベットは今度はリムルの言葉に頷いた。
「どんな時でも」
「さしあたってはだ」
話が一段落ついたところでブライトが言った。
「今は地下勢力に戦力を集中させよう」
「そうですね」
彼の言葉にミサトが頷く。
「バルマーに対してはまた現われてから」
「現われてから!?」
それを聞いてアスカが声をあげる。
「何かそれって」
「残念だけれど仕方ないのよ」
返すミサトの言葉の切れは今一つだった。
「何時来るかわからないしね」
「そうなの」
「そうよ。まあどうせすぐ来るわよ」
「何か嫌な言葉」
「御前がいる方が余計にな」
またシンが言わなくていいことを言う。
「嫌な感じだぜ」
「何よ、それ」
そしてアスカもそこに顔を向ける。
「あたしに何か言いたいの!?」
「ああそうだよこのジャジャ馬」
「何よ、このタツノコの出来損ない」
「それは一体どういう意味だ、おい」
「ふん、答えは聞いてないわよ」
二人は睨み合いをはじめた。いつものように。
「あんたにはね」
「じゃあ聞いてやるよ」
売り言葉に買い言葉でシンも乗る。いつものよ
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