第四話 竜魔帝王
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のかよ」
「むしろこれだけの戦力を平気で送れる余裕があったならばどうだ?」
「余裕っておい」
マサキはその言葉に眉を顰めさせた。
「二度も崩壊してるってのにまだそれだけの力があるのかよ」
「いや、その可能性はある」
その彼に宙が言ってきた。
「宙、マジかよ」
「ああ、父さんが言っていた本当の恐怖の魔王が竜魔帝王だとしたら」
彼は言う。
「それだけの力があって当然だ」
「へっ、邪魔大王国もしぶといこったぜ」
「けれど指揮官がいないわね」
リューネはそこに注目した。
「どうなってるのかしら」
「さてな。だが」
ヤンロンがそれに応えて言う。
「それならば僕達にとって好都合だ。そうじゃないのか?」
「そうね」
ヤンロンのその言葉にテュッティが頷く。
「それじゃあ敵は好き勝手に街に来るみたいだし」
「狙い撃ちってわけね」
ミオがそれに応える。
「そういうことなら」
「よし、全機金沢の防衛にあたれ」
ブライトが彼等の声を聞いて断を下した。
「敵を引きつけて各個撃破しろ。いいな」
「了解」
アムロがそれに応える。
「そういうことならな」
「敵、来ます」
サエグサが報告する。
「よし、総員健闘を祈る!」
こうして金沢の戦いがはじまった。しかし緒戦でじゃなりの決着がついてしまった。僅か数分でハニワ幻人達はその数の殆どを減らしてしまったのだ。
「何だよ、この程度かよ」
アラドはあっという間にいなくなった敵達を見て言う。
「何か拍子抜けだぜ」
「そ、そうか?」
しかしトウマはそれに異議を述べてきた。
「俺は結構」
「大丈夫か、トウマ」
凱がそれを聞いて彼に声をかけてきた。
「御前はまだ実戦経験が浅いんだ。無茶はするな」
「あ、ああ」
トウマは凱のその言葉に応える。
「わかってるけれどな。それでも」
「まあさ。慣れるからさ」
「そうよ。トウマさんも」
アラドとゼオラも彼を気遣って声をかける。
「気にしないでいいわよ」
「済まない」
トウマは二人のその言葉に感謝して述べる。
「けれど俺は」
「だからそんなに自分を責めるな」
凱がまた言った。
「責めてもどうにもならないんだからな」
「ああ」
凱のその言葉に頷く。
「わかった」
そんな彼をミナキは見ていた。何かを見定めるように。
戦い自体はすぐに終わった。結局ロンド=ベルはその戦力で敵を圧倒したのであった。こうして戦いを終えて金沢郊外に集結した。
「何かあっけないっつうかよ」
マサキがまた言った。
「あの連中にしては大した攻勢じゃなかったよな」
「そうね」
それにシモーヌが頷いて同意する。
「邪魔大王国もしつこいしね」
「それでだよな。何かこの作戦はあまり力入れてないんじゃないかね」
マサキはまた言う。
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