第三話 闘志、炎に燃ゆる
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ナキがロンド=ベルに加わった。しかしここで話題になることがあった。
「そういえばだ」
鉄也が最初にそれに言及した。
「トオミネ博士というロボット工学の権威がいたな」
「そういえばそうだったな」
隼人が彼の言葉に頷く。
「最近亡くなられたそうだがな」
「残念なことにな。それでだ」
鉄也はここで言う。
「あのミナキっていう娘の名字はトオミネだな」
「あっ、そうだな」
甲児もそれに気付いた。
「ってことはだ」
「はい」
そこに当のミナキが来た。そうして彼等に言うのだった。
「トオミネ博士は私の父です」
「やはりな」
鉄也はそれを聞いて納得した顔で頷いた。
「そうだったのか」
「はい、父はあのマシンの開発に全てを捧げていました」
そう鉄也達にも告げた。
「けれど。その父ももう」
「ていうことはあれはあんたの親父さんの形見なんだな」
「そうです」
甲児の言葉に頷く。
「父はあのマシンが地球を、人類を救う為の力になって欲しいと考えていました」
「マジンガーと同じだな」
甲児はそれを聞いて自分と同じなのだと思った。
「俺のマジンガーもな。お祖父ちゃんと父さんが」
「そうですね。そういう意味では同じです」
ミナキも彼の言葉に頷く。
「雷凰も」
「しかしあのトウマという青年は違うな」
鉄也は今度は彼に対して言った。
「彼は確実に素人だ」
「ええ」
それは誰もがわかっていた。戦いを見れば明らかであった。
「あのまま戦ってもマシンの力を完全には発揮できはしないし」
「下手すると死ぬぜ」
鉄也と甲児がそれぞれ言った。
「気をつけねえとな」
「一番いいのはトレーニングだが」
大介が言う。
「僕はどうも他人に教えるのは苦手だな」
「俺もなんだよな」
大介と甲児はそれぞれ言った。
「生憎そういうのはな。苦手なんだよな」
「では俺が彼のトレーニングを進めよう」
鉄也が名乗り出て来た。
「それならいいな」
「おい、鉄也がやるのか」
竜馬がそれを聞いて驚きの顔を見せてきた。
「また大変なことになったな」
「大変なこととは?」
それはミナキにはわからないことであった。
「何なのでしょうか」
「いや、鉄也は戦闘のプロなんだ」
竜馬はそうミナキに説明した。
「マジンガーチーム、いやロンド=ベルの中でも特に訓練には厳しいな」
「それは当然だ」
鉄也本人もそれを認めてきた。
「戦いに備えてだ。真剣でなくてはならない」
「確かにな」
彼の言葉に隼人が頷く。
「そうでなくちゃ務まらない。これは事実だ」
「しかしよ、鉄也がやるとなるとな」
弁慶がここで言う。
「またきついことになるぜ」
「弱音吐いて出て行くかも知れないぜ」
「その時はその時だ」
鉄也はそう武蔵に返した。
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