第一話 宣戦布告
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思っているらしいぜ」
「何、それ」
ミリアリアはそれを聞いて目を顰めさせる。
「かなりのものね」
「戦闘でもあれだ。一般市民を巻き添えにする作戦を好んでやるそうでな」
「最悪だね」
トールもそれを聞いて顔を顰めさせた。
「それって」
「だからだ。奴も来るかもしれないからな」
「その可能性はゼロじゃないね」
「そうだな」
サイはカズイの言葉に頷いた。
「バルマーと全面対決になるなら」
「嫌だな、それは」
「嫌でも何でも敵が来たら戦うしかないぜ」
キャオはそうカズイに忠告してきた。
「言っておくがそのハザルってのは降伏した相手も平気で攻撃するぜ」
「うわっ」
「それは幾ら何でも」
「そういう奴だってことだ。覚えていて損はねえぜ」
「わかったわ」
「それじゃあ」
皆それに頷く。流石に晴れやかな顔は誰もしていなかった。
「後バルマーでやばいのは」
「グラドスだ」
ここでエイジが来た。そうして皆に言う。
「エイジさん」
「グラドス軍には注意してくれ。彼等はそのハザルの尖兵なんだ」
「尖兵・・・・・・」
「ああ、僕もそこにいたから」
エイジはそう述べて顔を暗くさせてきた。
「わかるんだ。彼等はバルマー十二支族の末裔で帝国の中ではかなり位が高い」
「それでなんですね」
「そうなんだ。プライドを鼻にかけて暴虐の限りを尽くしている」
「そんなに」
「ティターンズなんて生易しい」
エイジのその言葉こそがグラドスについて何よりも雄弁に語ったものだった。
「そんな奴等だってことは覚えていて欲しい」
「わかりました」
「何かどんどんとんでもない連中がいるってことが」
「けれどバルマーだけじゃない」
ファムが能天気に言ってきた。
「それじゃあ楽よ」
「いや、それがそうじゃねえんだ」
しかしキャオがここでまた言う。
「それだけじゃないって?」
「バルマー以外にも勢力は存在している」
ギャブレーが告げる。
「ゲストとインスペクターもまた」
「ゲスト!?」
「インスペクター!?」
皆その聞き慣れない言葉に目を動かす。
「それって一体」
「何なんですか!?」
「わかり易く言うとバルマーとは別の国家だ」
「別の」
「彼等も私達人間と同じ姿形をしている。そうした意味でおそらく同じルーツなのだろうな」
「地球やバルマーと同じなのか」
シンはギャブレーの言葉に目を動かしてきた。
「けれど何か違うみたいな」
「そうだま。基本的にゲストとインスペクターは同じ星を母星とするが勢力が違う」
「というと」
「俺達とティターンズみたいなものか」
「そうだな、それに近い」
ギャブレーもそれは認める。
「彼等は共に共和政体だが指導者がそれぞれ違う」
「指導者が」
「ゲストはティニクエッ
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