暁 〜小説投稿サイト〜
ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第50話 地味にストレス爆発で剣を作ります
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 そしてティアとレンを、味方につけられてしまいました。このまま誘惑に負けて手を出したら、男としての人生が終わってしまいます。突っ込まれる感覚は、絶対に知りたくありません。ここは話を切り上げねば……

「コスプレして遊ばないでください。それより全員で客室に行きますよ。鉄血団結党の関係者の可能性もあるので、不意打ちにはくれぐれも注意して下さい」

「……あれ?」

 あれ? じゃありません。ティアとレンも不満そうな顔をしているし、本当にもう勘弁して下さい。でも、染物は良いかな? 技術的に可能だろうし、十分な需要も見込めるので後で検討してみましょう。場合によっては、カトレアに丸投げすれば良いし。

 私はカトレアを放置し、客間へと移動すると用心しながらドアを開けます。そこには私の良く知るビターシャルとルクシャナが居ました。最も、耳だけは人間と同じ形に化けていますが。

「お久しぶり……と言うには、まだそんなに時間が経っていませんね」

「そうだな。この手紙を受け取ってから、私もこんなに早く再会する事になるとは思わなかったぞ」

 ビターシャルが取り出したのは、ネフテスに行けない事を綴った手紙です。それにやけに疲れた顔をしています。一方のルクシャナは、どっかのおのぼりさん状態です。キョロキョロと周りを見回し、目を輝かせているのは如何かと思います。多分ビターシャルに無理矢理ついて来たのでしょう。

 私はそんな事を考えながら席に着きました。ティアとレンがソファーの左右に飛乗り、カトレアは私の後ろに控える様に立ちます。……この姿だけ見ると、本当に使用人(メイド)にしか見えません。それとルクシャナの視線が、カトレアの一部分に固定されているのは気付かない事にします。

「それで今日来てくれたのは、調査結果を伝えに来てくれた。……と、考えてよろしいのでしょうか?」

 この時期に私の所に来る“唯一の心当たり”を聞いてみましたが、ビターシャルはすまなそうに首を横に振ります。その様子から察するに、厄介事っぽいですね。

(鉄血団結党の生き残りが、徒党を組んで家に攻めて来る。とかだったりしたら如何しよう?)

 嫌な考えが頭に浮かびます。

「実は、こちらで少し不味い事になってな……」

 えっ!? まさか当たりとか?

「変な顔をするな。そちらに害が及ぶような話では無い」

 変な顔とは失敬な。いえ、今はそんな事を言っている時ではありませんね。

「そうですか。で、どの様な話なのですか?」

「我々ネフテスは、ドリュアス領との貿易を望んでいる」

「……具体的には?」

「我々が提供するのは、エルフ謹製のマジックアイテムだ。そして我々は、ドリュアス領で収穫される様々なフルーツを求めている」


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