暁 〜小説投稿サイト〜
ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第50話 地味にストレス爆発で剣を作ります
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の魔力を、鞘や柄に埋め込んだ宝石に貯蔵する機構を搭載。
鞘に術式を刻みこみ、貯蔵した魔力を使って発動する事が可能。
鞘に刻み込む術式は、《帰還》《障壁》《癒し》の三つ。
デザイン(と言うか性能)はまんま運命のエクスカリバー(鞘付き)。
現状でクリアできていない問題は、鍛造方法だけだったりします。当然と言えば当然ですが、オリジナルほど反則的な性能はありません。光る斬撃は飛びませんし、《癒し》と《障壁》もラインクラスの出力が限界です。……その代わり剣と鞘をまとめて持ち主の所へ転移させる《帰還》を追加しました。
正直に言います。悪乗りしました。こんなトンデモ武装では、世間様にお見せできません。純粋に“ディーネに似合いそう”と言う訳で設計しましたが、実際に作る時は性能を削らなければなりませんね。……自重は大切ですよ。
この完成図と予想スペックを記した紙を、ディーネに見られていたのです。その所為でバスタードソードを渡した瞬間、物凄く不思議そうな顔をされてしまいました。(喜んでくれると思ったのに)それから紆余曲折あって、鍛造技術の確立まで待ってもらう様に約束しましたが、この様子では待ちきれない様です。と言うか、私も自分の固有武器製作の為に早く研究を進めたいのです。それでも……
「研究より領の仕事が優先です。早く固有武器が欲しいなら、父上と母上を早く復帰させて私の研究時間を確保して下さい」
自分に言い聞かせるように言いました。これにはディーネも言い返せない様です。
「分かったら早くお願いします」
しかしディーネは、その場から動こうとはしませんでした。こういう態度を取った時は、何があったか大体想像できます。
「……まさか」
「坊ちゃまのご想像通りかと思います」
横からオーギュストに肯定されてしまいました。
……こいつ。下手に慰めようとして追い打ち掛けやがったな。
「だ だって、仕方が無いじゃないですか……」
必死に弁明するディーネを攻めても仕方が無いでしょう。状況を楽観視して、原因のディーネを行かせた私にも非はあります。かと言って、アナスタシアやジョゼットでは同様に追い打ちをかけるだけですし……それは私も変わらないでしょう。かと言って、ヴァリエール公爵やモンモランシ伯等の友人達に(ディーネに負けた事を)知られれば、本格的に引き籠りかねません。
結論。放っておくのが一番だった。
やっちゃいました。まあ、やっちゃったものは仕方がありませんね。反省です。
「とりあえず。ディーネ」
「何ですか?」
「固有武器はしばらくお預けです。ついでに先日渡したバスタードソードが気に入らないなら回収します」
「ッ!? ギルの……ギルのバカァァ――――!
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