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とある星の力を使いし者
第48話
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吐き捨てるように呟いた。
巨大なガラスの円筒の中で逆さに浮かぶアレイスターは、うっすらと笑っている。

「あの麻生恭介すらも利用して虚数学区・五行機関を掌握するための鍵の完成に近づいた、という訳だ。
 正直、オレにはお前が化け物に見えるぞ。
 だが、麻生恭介は気づいているみたいだ。
 虚数学区がAIM拡散力場そのものだという事が。」

「確かにそれはイレギュラーだがプランには何も問題はない。
 幻想殺し(イマジンブレイカー)を使い、風斬氷華に自我を植え付ける所まではスムーズに進んでいる。」

幻想殺し(イマジンブレイカー)は虚数学区にとって唯一の脅威だ。
生死を知らないモノに自我が生まれる事はない。
だから、幻想殺し(イマジンブレイカー)という死を教え込めば、心を持たぬ幻想が自我を持つようになる。

「思考能力を与えれば行動も予測できるし、上手く立ち回れば交渉や脅迫なども行える。」

「そこまでして虚数学区を掌握する事に意味があるのか?
 今回はイギリス清教の正規メンバーを警備員(アンチスキル)の手を借りて撃退したのだ。
 世界は緩やかに、確実に狂い始めた。
 (セント)ジョージ大聖堂の面々はこれを黙って見過ごすとは思えない。
 お前はこの街一つで世界中の魔術達に勝てるなどとは思っていないだろうな。」

「魔術師どもなど、あれさえ掌握できれば取るに足らん相手だよ。」

「あれ、だと?」

アレイスターの言葉に土御門は眉をひそめる。
虚数学区・五行機関はAIM拡散力場で出来ているので能力者がいないと周囲に展開できない。
つまりこれは学園都市内に限定される。
そこまで考えて土御門は背筋に嫌な感覚が走り抜けた。

「アレイスター・・・お前はまさか、人工的に天界を作り上げるつもりか!?」

「さてね。」

土御門の問いかけにアレイスターはつまらなさそうに一言だけ答えた。
科学の力だけで作られるということは全く新しい「界」を生み出す事を意味する。
新たな「界」が出現すれば魔術環境は激変する。
魔術師は魔術を使えば身体は爆発し、魔術によって支えられている神殿や聖堂などは柱を失って自ら崩れていくだろう。
今は虚数学区は未完成だが、完成すればあらゆる魔術師は学園都市の中で魔術を使う事が出来なくなる。
これが世界中に広がればどうなるだろうか?
そして、その下準備は既にできていた。
上条と麻生の手によって救われた一万弱もの人工能力者達「妹達(シスターズ)」は、治療目的で世界中に点在する学園都市の協力機関に送られている。
わざわざ「外」で治療する理由はここにあったのだ。
一方通行(アクセラレータ)を使ったあの馬鹿げた「実験」の真意は絶対能力進化(レベル6シフト)計画などでは
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