第48話
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つを殴り足りていない。
それにこのまま放置しておくのは色々不味いだろう?」
「それはそうだけど・・・・」
正直、愛穂もあのテロリストが次にどんな行動をとるか全く分からなかった。
もし次に起こす行動が取り返しのつかない事をされてしまっては遅い。
今すぐにでも追撃に行きたいのだが此処を離れる訳にもいかない。
かと言って学生である麻生に危険な所に行かせる訳にもいかない。
どうすればいいか迷っていると麻生は愛穂の頭に手を乗せる。
「大丈夫だ、俺は死なないし怪我もしない。」
麻生の言葉を聞いた愛穂は大きくため息を吐いた。
「どうせウチが止めてと行くのでしょ?」
「よく分かっているな。」
「ガキの頃から見ているんだから分かるじゃん。
絶対に無事に帰ってきて。」
任せろ、と言って麻生は愛穂の頭から手を放してシェリーを追いかける。
大穴の近くでは未だに上条が縄の代わりを探していた。
「おい、当麻。」
「何だ、今は忙しいから後に・・・「俺の能力で下に下ろしてやる。」・・・・え?」
麻生は大穴の縁に掌を置く。
すると、そこから穴から地面まで石で出来た梯子が下りてくる。
「でも、お前の能力で作った梯子なら俺の右手が触ると壊れるんじゃないのか?」
「お前の幻想殺しは異能にだけに反応する。
だが、俺の能力で作ったこの梯子は異能の力は働いていない。
元からこの梯子はここにあるものだと星に認識させている。」
「えっと・・・・つまりどういう事ですか?」
「簡単に言えばお前の右手で触れてもこの梯子は壊れない。」
「初めからそう説明すれば良かったんじゃねぇ?」
「・・・・・・」
上条の問いかけに麻生は答えず黙って大穴に飛び込む。
麻生の行動に上条は一瞬、驚いたが麻生の事だから大丈夫だろうと思い、麻生が作った梯子を下りていく。
梯子を下りるとそこには麻生がいて、地面にできた大きな足跡を見つめていた。
「これはあの石像の足跡だろうな。
二体目を作ったか・・・急ぐぞ。」
麻生はそう言って足跡を頼りに地下鉄を走っていき、上条も麻生に着いて行く。
地下鉄の構内の中央には等間隔で四角いコンクリートの柱があり、上り線と下り線を隔てている。
上条はどこまで走っても一向に変わらない風景に神経をすり減らされていたが、不意にすぐ側の柱が麻生に向かって崩れ始めた。
まるで見えない巨大な手で積み木を崩すような、明らかに不自然な現象だった。
「恭介!?」
上条は麻生の名前を叫ぶが麻生は自分に倒れてくる柱を右手の拳で殴りつける。
すると、麻生の拳に殴られた柱は木端微塵に吹き飛ぶ。
「流石に、簡単には潰れないわね。」
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