第六十三話 転校生
[2/3]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
お!!!』
大半の男子は歓喜の声を上げるが、闇慈を初めに一誠、アーシア、ゼノヴィアにはその娘に見覚えがあった。首から下げている十字架を見て間違いないと感じた。
「紫藤イリナです。皆さん、どうぞよろしくお願いします!」
転校生の正体はエクスカリバー強奪事件の時にゼノヴィアと一緒に居た『紫藤イリナ』だった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「ちょっと来てくれ」
休み時間、一誠が男子や女子から質問攻めを受けているイリナの手を引き、闇慈、アーシア、ゼノヴィアと共に人気のない場所へ連れ出した。
ここで彼女の事を説明に入るが、紫藤イリナは一誠の幼馴染みで、幼少時に外国へ引っ越し、プロテスタント専属の聖剣使いになったらしい。以前のエクスカリバー強奪事件以来会っていなかったが、こんな形で再会するとは誰も思っていなかっただろう。
「おひさ〜、イッセー君、アンジ君、それにゼノヴィアも!」
そしてガバッとイリナがゼノヴィアに抱きついた。
「ゼノヴィア!元気そうで良かった!立場上複雑だけど、素直に嬉しいわ!」
「ああ、久しぶりだね、イリナ。元気そうで何よりだよ。イリナが胸に下げた十字架がチクチクと地味なダメージを与えてくるのは天罰だろうか・・・」
元聖剣コンビの再会にゼノヴィアも笑みを見せていた。
しかし1人だけ顔をしかめている人が居た。それは闇慈だった。闇慈はイリナがアーシアを侮辱したことをまだ根に持っているらしく、さらに勝手に名前で呼ばれたことに少し苛立ちを覚えたようだ。
「紫藤さん・・・でしたね?神の事しか頭にない貴女がどうして悪魔の学び舎にいるんですか?そして僕は貴女から名前で呼ばれる程親しくはないですよ・・・」
闇慈の少し殺気立っている言葉にイリナは少し怯えているようだった。ここで一誠が闇慈に促す。
「お、おい、闇慈。そんな言い方って少し言い過ぎだと思うぜ?それにもう天使と悪魔はもう協力しあってるんだぜ?名前で呼ばれる位いいじゃねえか」
「確かに。でも僕は『仲間』の事に関することはどうしても見過ごす事が出来ない性格だから」
そして再びイリナを見る。
「紫藤さん。転校早々こんな事言われて嫌かと思いますけど、アーシアに謝ってもらえませんか?」
「・・・そうね。確かに私もあの時は言い過ぎたもんね」
そう言うとイリナはアーシアの方を向き、頭を下げる。
「ゴメンなさい、アーシアさん。私は貴女の心を侮辱してしまいました」
その言葉を聞くとアーシアはイリナの手を取り・・・
「これから、よろしくお願いしますね」
と笑顔を浮べながらイリナと挨拶を交わした。アーシアがイリナを許したのを聞くと闇慈は土下座をしてイリナに謝った。
「ゴメンなさい、紫藤さん。
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ