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八条学園騒動記
第十九話 もてない苦しみその一
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しまうから」
「ふうん」
「競争とかになるしさ。それに自分が釣り合うかどうか考えて」
「そんなの考えるの」
「考えるわよ」
 そう教える。
「そんなものだから」
「何かよくわからないなあ」
「春香ちゃんも明香ちゃんも奇麗過ぎるのよ。だからね」
「ううん、奇麗なのはわかるけれど」
「うちのクラスもまあ」
 ここでざっとクラスを見渡す。
「奇麗な娘多いけれどね」
「それはね」
「ただ変人が多いけれど」
「あはは」
 それは事実である。このクラスこそは学園きっての奇人変人の宝庫なのである。それは誰もが認めるものであった。彰子もそれは否定しなかった。
「それはね」
「わかるわよね」
「うん、凄く」
「例えば」 
 ここでたまたま側を通りがかった髪を青く染めた痩せ気味の長身の少年を見る。目はライトグリーンで肌は白い。耳のピアスとダークグリーンのシャツにダークブルーのジャケット、そして黒のジーンズで決めている。一見すると何かもてそうな外見に見えなくはない。

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