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Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
A's編
第六十七話 魔術師の覚悟
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いるはずだ。
 そして、あの手応えだ。
 出血も完全には止まりはしないだろう。
 となれば今夜また俺の所に来る可能性がある。

 少量とはいえ出血が止まらないとなれば、時間が経てば経つほど身体の衰弱は避けられない。
 となれば最悪、俺の家は戦いの場に変わる事も考えられる。

 それに最近忙しそうにしているのでいい機会だろう。

 俺がなにか考えている事を察してか

「そうね。どうかしら?」

 リンディさんに視線を向けるプレシア。

「私達はいつでも歓迎しますよ」
「ならあまえさせてもらうわね」
「士郎も泊まる?」

 フェイトがどこか期待した目で俺を見るけど

「アレの処理が必要だから、今日は遠慮するよ」

 と俺が指差すのはマルティーンの聖骸布に包まれた二本の槍。

「何か特別な事が必要なのか?」

 投影品にもかかわらず消さない事にクロノもずっと疑問を感じていたようだ。
 特にアルフは狼としての本能か先ほどから警戒している。
 対してエイミィさんは消さない投影品の事が気になってしょうがないらしい。

 万が一でも触れて傷が出来でもしたら大変なので

「その槍の銘は秘密ですけど、いわゆる呪いの魔槍というやつでして、投影品とはいえただ消すわけにはいかないんですよ」

 嘘と本当の事を交えて槍の事を教えるとどうやら効果はあったようで全員が槍から距離をとった。

「そんなに警戒しなくても刃に触れなければ大丈夫ですよ」
「まあ、僕達の家に持って来たんだから心配はしてないんだが、それでもな……」

 クロノの言葉に全員が頷く。
 刃に触れなければ害はないとはいえ呪いの魔槍というモノに戸惑っているらしい。
 無理はないとは思うが。

「では、また何かあればいつでも連絡をください」
「ええ、お願いね」

 それぞれ挨拶を交して、なのはとユーノと共にリンディさんの家を後にする。

 そして、マンションの一階からなのはを抱えて跳躍してなのはの家を目指す。
 最初は普通に送るだけのつもりだったのだが、俺が聖骸布で包んでいるとはいえ槍を持っているために人目につかないこの方法をとる事にした。

 家のすぐ前でなのはを降ろし、なのはが家に入るのを見届けてから跳躍し、自宅を目指す。

 自宅に着いてから、ゲイ・ジャルクは霧散させ、ゲイ・ボウは地下の魔法陣が描かれた部屋に置く。

 とりあえずここに置いておけば、俺がいない間に攻められても屋敷の結界でどうにかなるだろう。

 そして、跳躍してリンディさんの部屋を目指す。

 跳躍してマンションのベランダに入り、部屋の位置を頭の中で確認する。
 部屋には明かりがついており、気配が一人である事を確認し、リンディさんの
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