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魔王の友を持つ魔王
§小ネタ集part3
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とになりぞすれ、事態の鎮静化を図るうえでは全く持って役に立たない。普段から暴走気味な黎斗を珍しく翻弄できているのだから彼女たちがこの話題(カード)をなかなか手放さないのもむべなるかな。

「〜〜〜ッ!!」

 この数秒後、護堂から翌日来訪の旨を伝える電話がかかってきて黎斗の窮地を救うことになる。


 









《果報は寝て待て》

「おい」

 須佐之男命の声が、部屋の中にとけていく。声に苛立ちが混じっているのだが、炬燵でぬくぬくしているためパッと見ではあまり機嫌が悪い印象を受けない。本来なら愛用の囲炉裏で暖を取るのが恒例なのだが、黎斗によって数十年前に埋められて(上から蓋をされただけなのだが)、炬燵が部屋の中央に鎮座している。電気炬燵が発明されるのを待っていられなかった黎斗は、媛と僧を通して電気炬燵の発明を依頼していたのだ。だがあえなくその計画は頓挫した。彼が詳しい原理を知っていたわけではないので発明は難航した上、そもそも電気が実用性に至っていないのだ。泣く泣く諦めた黎斗は炬燵の外見を作り、魔術を用いて内部で炎を作り出すことにより対応した。やはり試用までに時間こそかかったもののつい先日完成したのだ。相変わらず無駄なところに行動力を割く男である。ご丁寧にミカンも完備。外では雪がしんしんと降り。そんな新年。

「……おい」

 再び室内に声が響くも、炬燵で眠り扱けている相方(れいと)がそれに反応する筈も無い。鼻提灯をぶら下げながら、鼾をかいて熟睡している。

「……」

「御老公、大目に見て差し上げてくださいませ。黎斗様は昨晩遅くまで大掃除と称して片づけを手伝ってくださっておりました故」

 玻璃の媛と黒衣の僧、エルが入室してきて微妙な空気を感じ取る。媛が即座に弁護するも、隣の僧が鼻で笑った。

「元々は黎斗様の持ち込んだ物ですがな。しゃるるまぁにゅ王の指輪、だのかぁる大帝の直筆署名入り外套、だの。極めつけは大量の絵画。これで丁重に扱えと言われても我々にはどうしたものかさっぱりです」

「ですよねぇ。マスターなんであんなに文化財蒐集なさるんでしょう。戦渦から守るんだ、なんて言っていましたが世界各地から集めなくても。世界中で大戦が起こるわけではあるまいし」

 首をかしげるエル。尻尾がふさふさ動く度、竈の火がゆらゆら蠢いた。

「然り然り。更に面倒、の一声で我々に買い取り交渉に行かせるのは勘弁願いたいのですがな。やむをえなく御自身が行かれぬことは理解しておりますが」

「そーですよ。大体(キツネ)に情報収集させて媛様と御坊で交渉って何ですかソレ。まぁ、マスターが行くとまつろわぬ神が出てきそうで怖いんですけど。前回はどっかの神様と戦いになって散々でしたし。あの神
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