デートと遊園地
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次の日の午前10時五分前に駅前についたが詩乃はまだ来ていなかったので、ネットに接続しVRMMOについて調べていた。今、人気なのはALOなのか……。と考えつつ各キャラの特徴等を見ていると肩をたたかれた。顔をあげるとそこには詩乃がいた
「お待たせ……何してたの?」
「いや、何でも」
「ふーん……」
この話題を引っ張られるとまずいと思ったので話題を変えるとした
「その服、似合ってるね」
昨日俺が買ったやつだった
「ありがとう……」
恥ずかしそうに目をそらす詩乃
「じゃ、行こうか」
「うん……」
顔を赤らめながらも腕に抱きついてくる。さすがに突然だったので、あせる。それに……当たるんだが……。まあ、言うってほど野暮ではないが
電車の中は割愛するとして俺たちは遊園地の中に入った。VRMMOが流行っており遊園地の人気は多少衰えたもののなおも根強い人気を誇っている
「まずは、どこに行くの?」
詩乃の言葉で現実に引き戻された。最近、思考の泥沼に入り込むことが多いなと苦笑しつつ口を開く
「まずは、ジェットコースターでもどうだ?」
どうでもいいことだが、俺は絶叫系が大好きだ。スピードホリックとまでは行かないが風を感じられるから絶叫系にはよく乗っていた。過去系なのは、両親に束縛されていたのであって……
「……ん君……燐君!」
「……ん、何?」
また思考の泥沼に……
「また、ぼーっとしてる……つまらないの?」
「いや……また現実で詩乃と一緒に歩けるのが嬉しくて感慨に浸ってただけだよ」
嘘も方便って言うだろ?そう思っていたのは本当だが
「なっ……そ、そう……」
不意打ち気味に言ったから、詩乃は真っ赤になってうつむいた
「では、どうぞ」
ジェットコースターの順番が来たので俺らも乗り込む坂を登っていくにつれて、怖くなってきたのか詩乃は、俺の服の袖を掴んできた……そして
「きゃぁぁぁ!!」
「…………」
詩乃が盛大な悲鳴を上げる。俺?終始無言でした。この程度のスピードではまだまだだなと考えながら
「怖かったね」
「そうだな」
詩乃がそう話しかけてきたから話を合わせる。時間が大体昼過ぎになったので、飯にするか……
「昼ご飯、どうする?」
「ねえ……」
手を組んでもじもじとしている詩乃
「どうしたんだ?」
「弁当作ってきたんだけど……」
……遊園地は飲食物持ち込み禁止なのを詩乃は知らなかったのだろうか?……さて困ったぞ
「じゃあ、とりあえず場所を探そうか」
……言えるわけないだろ?期待と不安の入り交じった顔をしていた詩乃に
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