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蒼き夢の果てに
第4章 聖痕
第41話 フランケンシュタインの化け物
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ギニア。男性と女性の差が有る。しかし、共に古き龍の血を継ぎし末裔の共闘。

 そして、袈裟懸けに斬り下げられたアリアの一閃と、逆に斬り上げられた俺の一閃が、クロスするかのようにして、再び体を入れ替えるようにして不死者の脇を走り抜けた。

 舞いを舞うかのように両手を閃かせ、歌うように、詠うように口訣を唱える蒼き少女。
 それは、普段の彼女の高速詠唱ではない。しっかりと韻を踏み、霊気を練り上げた一撃。

 瞬間、轟音と白光が坑道内を満たす。
 最強の雷神たる雷帝。三清以外、すべての神を支配下に置くと言われる雷神の一撃が、大きく斬り裂かれた二体の不死者と、既に肉塊と成り果てた一体を巻き込み、そのままリード・アルベロを完全に包み込んだ!

 世界(坑道内)自体を白へと変じ、一瞬の内に全ての敵を呑み込んだ九天応元雷普化天尊(キュウテンオウゲンライフカテンソン)の雷は、そのまま、リードの背後に有る坑道の壁を直撃。そして、一瞬、浮かび上がった魔法陣によって、ようやく散じて消えた。
 そして、それは、ハルファスの戦場自体の崩壊を防ぐために施した結界は、なんとか雷撃の威力に持ちこたえる事が出来たと言う事。

 一瞬、強い白光に堪えきれず、思わず目を瞑って仕舞った俺で有ったが、その行為自体は責められはしない。まして、暗い空間内でのフラッシュに等しい白光を肉眼で見続ける事など出来る訳がない。

 そして、次に目を開けた時に、その場には……。

「おぉ、コワイ、コワイ。俺で無ければ、今の電撃では死んでいるぜ」

 豪商を思わせる衣装は見る影もなく完全に燃え尽きて仕舞っては居ました。しかし、身体は淡い燐光を放つ、鱗状の物質で守られたリード・アルベロ……。いや、先ほどまでは、リード・アルベロと名乗っていた少年が立っていた場所に存在する、人型をした蛇を思わせる何かが、リードに似た、しかし、同時に蛇の放つ威嚇音に似た声で、そう話し掛けて来た。

 そうして……。


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